アレクセイと泉のレビュー・感想・評価
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僕の村は戦場だった。でも、僕はどこへも行かなかった。
閉鎖されたソホーズのオンボロ機械を使って、放射能で汚染され小麦を収穫している。コンバイン無しでは老人達は脱穀すら出来ないとアレクセイはモノローグする。
パーベルさんが作った十字架はロシア正教の正式な十字架だった。
ブジェシチェ村の放射能汚染調査
6キュリー/km2
その下にブジェシチェ村の汚染レベルとして
137CS(cl/km2)とされている。
セシウム137の汚染を表している。
セシウム137は半減期が70日と周期が短いが、しかし、水溶性で体内に蓄積しやすい放射能と言える。
それぞれの単位は僕には分からない。しかし、キュリーと言う単位が物凄く膨大な値とだけ理解している。
従って、現在この地はどうなっているのだろうか?アレクセイは1966年生まれと言うから、ご存命なら58歳。
泉の水からは35年経った今も検出されていないのだろうか?
ベラルーシって、
ベラ=白 ルーシ=ロシア の事である。つまり、ロシア人の国。
そして、チェルノブイリは名前が変わってもウクライナの地。
日本の少し先の未来を覗いているような映像で、物凄くやるせない映画だ。
【チェルノブイリ原発事故で被災したブジシチェ村の住人たちに敬われる聖なる泉は、放射能をも撥ねかえす。大地の力強さと「本当の豊かさとは何か」を記録するドキュメンタリー映画。】
■かつては600人が暮らしていたというブジシチェ村の住人は、原発事故後には55人の老人と1人の若者・アレクセイだけになった。
村の学校跡や畑、森、採集されるキノコからも放射性物質が検出されるが、村人の生活に欠かせない“泉”からは検出されなかった。
◆感想
・今作ではチェルノブイリ原発の事故シーンは一切映されない。
・只、被爆したブジシチェ村の住人達が、聖なる泉を敬い、放射能を気にリチーシキというキノコを採る姿や、祭りの姿が淡々と描かれる。
<驚くのは、ラストテロップで流れた数字である。
ブジシチェ村の各所では確実にガイガーカウンターで測った数値が出されるが、聖なる泉の数値は0である。
泉の底から滾々と湧き出す水のシーンが度々映されるが、大地の持つ奇跡の力なのであろう、と思ったドキュメンタリー作品である。
故、坂本龍一氏の静謐な音楽も、彩を与えている作品でもある。>
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