「衝撃的な記録映画」日本鬼子(リーベン・クイズ) 日中15年戦争・元皇軍兵士の告白 あいわたさんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃的な記録映画
日中戦争中の日本軍の悪業(なんてレベルではないが)を加害者側の証言から纏めた記録映画。恐ろしい。
南京大虐殺の死者には諸説があるし、虐殺など無かったとまで言う人もいるようたが、真実はこの映画にあると思う。
“中国人は日本人とは違う下賤な人もどき”だから、軍において命令は絶対だから、意気地無しと思われて軍内部の出世競争で負けたくなかったから。。。全体主義の雰囲気の中で人が人でなくなっていく過程が、ナレーションでなく本人の証言により明らかになっていく。そして、次第に人間性を失った兵士たちは、敗戦後中国国内に抑留され“思想改造”され、日本国内に戻ってきても居場所が無くなってしまったのだ。本人たちは日本のためにやった(と信じていた)のに。。実に日本人らしいエピソードに反吐がでる。
人ってここまでやれるものなのか。相手の顔を見ながらも無罪の一般市民に残虐の限りを尽くす日中戦争の日本軍の所業も恐ろしい。相手の顔すらも見ず一気に数万の市民の命を奪う原爆も恐ろしい。人間性を失わせる戦争なんて、本当にたくさんだ。
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