ホタルのレビュー・感想・評価
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あっちの水は苦い、こっちの水は甘いぞ。ホタルさん♥️
二回目の鑑賞。
特攻隊の話だと思う。
『特攻隊』を描いた作品で凄いと思った作品は、手塚治虫先生作、少年チャンピオン『クレーター』の『墜落機』だなぁ。
僕は小学校六年生くらいの時そのコミックを読んで、国による同調圧力の極みとそのレジスタンスな行動に驚いた。そんな事しないだろって思った。弱虫って言われても良い。卑怯って言われても良い。
『僕は逃げ回るんだ!犬死は嫌だ』って思った。
従って、この映画の中で語られる出来事も『仕方なかった』で済まされる事では無いと思った。だから、残念ながらその哀愁だけでは、共感を持つ事は出来ない。もし仮に自分が国からこの様な事を強いられたら、オクチンが出来なかった逃げ回るつもりである。勿論、見方を犠牲にすることも絶対にしない。
でも、それでも、オクチンの行動には共感が持てる。
追記
死んでしまったら、泣いても生き返らない。
勿論、“国の為にと思って”亡くなった英霊には冥福を祈る。しかし、残念ながら無駄死だと思う。さぞや悔しい事だと思う。なぜなら、彼らが望んだ平和が皮肉な事に“戦争に負けて”訪れた事と、今、その平和を尊ばれなくなっている。
この国は”平和ボケ“と言われても良いのだ。正義感なんか持たない方が良い。アイデンティティもナショナリズムも世界から見れば程度の差は歴然としている。仕方ないが寧ろそれを日本人の良い所と見るべし。
謝罪するなら『謝罪は口ではなく、態度で示すべきだ。』それが常識。中途半端な口だけの謝罪なんかでは、理解を得られるとは到底思えない。アイデンティティとナショナリズムはそう言った物であり、それが世界的な常識。だから、日本人はおかしいって思われている。それが良い所なんだけどね。
奈良岡朋子さんを偲んで
奈良岡朋子さん 2023年3月23日肺炎のため93歳で他界 奈良岡さんといえば前任者丹阿弥谷津子から引き継いだ『釣りバカ日誌』のスーさんの奥さんが真っ先に思いつく 遺作の『土を喰らう十二ヶ月』ではファンだというジュリーと共演 今回は奈良岡さんが助演女優賞を獲得した『ホタル』を鑑賞 改めて合掌 監督と脚本は『あ・うん』『鉄道員(ぽっぽや』『単騎、千里を走る。』『憑神』『少年H』の降旗康男 脚本は他に『四十七人の刺客』『かあちゃん』『SABU 〜さぶ〜』の竹山洋 撮影はあの木村大作 昭和64年から平成にかけての鹿児島の小さな港町が舞台 特攻隊の生き残り山岡秀治は特攻任務で戦死した上官の許嫁と結婚し昭和天皇が崩御した現代になっても長く連れ添ってる 妻は腎臓の病気で透析治療を受けている 特攻隊の部下で山岡と共に生き残った藤枝洋二は地元青森でりんご農家を営んでいたが昭和天皇崩御を受けて八甲田の雪山に入山し戦死した仲間の元を行くため自害した 特攻隊として戦死した兵隊はホタルになって吉屋食堂に帰ってくるという それが映画のタイトルになっている 『知廉の母〜ホタル〜』という歌があるがこの映画の影響でできたのだろうか 特攻隊を扱った映画は数多くあるがエンターテイメント性にすぐれた『永遠の0』と比較すると高倉健を持ってしてでもこれもまたやはりそれに劣っていると言わざるを得ない 比較的レビューは全体的に高め しかし保守界隈の評価はかなり悪い 山本富子と朝鮮人金山の扱いが主な原因か 今では朝日新聞やテレビ朝日が映画作りに関わってるなんてありふれてる だが右寄りから忌み嫌われるのも朝日が犯してきた罪の数々を想えばやむを得ないことだ 保守からすれば朝日新聞が関わってはいけないジャンルなのかもしれない パヨクが大嫌いな自分でも然程気にならなかったが山本富子のモデルなった人物の遺族からは抗議があったという 政治的な発言は決して公にしなかった慎重な人だったらしい 東大出身の某立憲参議院議員や東京外国語大学出身の某作家兼大学教授よりよっぽど人間として賢明である 東映は誠意ある対応は取れただろうか もはや死語になった感動なんとかという言葉は嫌いだが終盤のあれは彼女をよく知る遺族からすればそれそのものだったのかもしれない だがその芝居で奈良岡朋子が助演女優賞を獲得したのも事実 金山の遺言を伝えるため金山の実家を訪れるため韓国の田舎にまでやって来た山岡夫妻 自分はパヨクが大嫌いだが朝鮮民族万歳に眉を顰めるほど嫌韓厨ではないので保守のレビュアーほど腹は立たなかった 朝日の圧力で急遽金山のエピソードを加えたというより初めから監督の思想の産物から特攻隊モノでこんな映画になったのだろう それでもかまわない 高倉健の役は実年齢より10歳くらい若い 吉永小百合もよくやることだし然程問題はない だがあの設定で田中裕子と夫婦役ってのはかなり無理がある 田中泯と吉永小百合が親子という設定以上に無理を感じた なぜ田中裕子だったのかよくわからない 田中裕子が大好きで発言力が強い誰かのゴリ押しだろう 朝鮮出身の日本兵をなぜ小澤征爾の息子が演じたのか 世界的指揮者小澤征爾の征爾は当時帝国陸軍の英雄ともいうべき板垣征四郎と石原莞爾から一字ずつ貰い息子はその征を受け継いだ 朝鮮にルーツがある設定の役なら日本語が堪能な韓国人俳優か在日か在日から帰化した俳優が演じるべきではないか そのくせ実家の遺族はしっかりと韓国の俳優なのに 『血と骨』みたいに殆ど日本人が演じれば良かろう 『新聞記者』では日本人記者を韓国人が演じたが小澤征爾抜擢はそれくらい謎を感じた あれは週刊誌がデマを流したりプロデューサが言い訳したがいずれにしても納得のできるものではなかった おそらく凡人には理解できないチカラが働いたのだろう 特定アジアからは日本の良心と呼ばれる人たちには偽善しか感じない それでも韓日友好にこの作品がちょっとでも役に立てば良いんじゃないか(棒読み) 水橋の演技を酷評する者も何人かあるがそれほど気になるレベルではなかった 子供の頃に自分はもっともっと酷い代物を観てきたので「なんだこのくらい目が肥えすぎ」と感じてしまう だから『隠し砦の三悪人』の上原美佐だって全く気にならない たしかに声オタが声当て専門以外を棒読みと評するのとは違いこれはどちらかといえば正真正銘の棒読みに近い 雪のロケが寒くて辛くて嫌になったのだろう ただ役者じゃなくても一般の若い人で棒読み口調の人なんてわりといるし監督はプロだから自分よりもそれを強く感じるのかもしれない ちなみにその後彼女はテレビドラマや映画に数本出演したのちに事務所を退所し芸能活動からは足を洗ったようだ 岩手から宮城の県境に住む自分からすれば鹿児島県知覧は遠すぎる 遠くても秋田山形福島が限界で身内の法事が無ければ首都圏にさえ行く気になんてなれない 北見に住んでる人からすれば札幌に出るのも大変なことなんだから当然 映画では藤枝が青森から鹿児島に足を運んだけれど人生の重要なターニングポイントだからこそ そんなわけで自分の場合この映画を観てもわざわざ知覧に旅行する気にはなれない ごめんなさい 配役 鹿児島で漁師をしている元特攻隊の山岡秀治に高倉健 秀治の妻で腎臓を患い透析をしている山岡知子に田中裕子 戦時中に知覧で富屋食堂を営み出撃前の特攻隊を宿泊させていた山本富子に奈良岡朋子 富子の孫で富屋旅館を営む大塚久子に小林綾子 青森でりんご農家を営み特攻隊で秀治の部下だった藤枝洋二に井川比佐志 洋二の孫の藤枝真実に水橋貴己 秀治の上官で朝鮮出身の特攻隊員として戦死した金山文隆少尉ことキム・ソンジュに小澤征悦 藤枝の上官で特攻隊として戦死した北川に町田政則 漁業組合組合長の緒形成文に小林稔侍 元整備兵で現在はフェリーの船長をしている竹本に夏八木勲 若手漁師の鉄男に原田龍二 秀治の漁師仲間の山崎に石橋蓮司 知子の担当医の中嶋に中井貴一 戦時中の山岡秀治に高杉瑞穂 戦時中の藤枝洋二に今井淑未 戦時中の知子に笛木夕子 朝日新聞社会部記者の鈴木に田中哲司 洋二の息子の藤枝真一に伊藤洋三郎 中年の女性に好井ひとみ
ひどい・・・
どうもこの監督には高倉健は荷が重い。演出が見てて恥ずかしくなる。健さんの作品としてはよう勧められんと・・・。それにしても方言指導が酷すぎる。高倉健は九州人だから未だしも・・・他がめちゃくちゃ耳に不快‼️あと大変恐縮だが友人の孫娘役の音堅亜紀子の演技がひどい。どうして出演することになったのかが不明。事実この一作でその後名前を聞かない。ラストの韓国でのワンシーンはよく出来ているものの播いたネタはすべて一律回収したいと言う律儀感が物語を台無しにする。この監督作品を見るのはこれが最後となるであろう。
朝鮮人特攻隊員への想い
高倉健扮する山岡秀治の船は進水式から14年。田中裕子扮する妻知子が透析を始めて14年経ったと言う事だった。天皇が亡くなられ昭和が終わった。井川比佐志扮する知覧の特攻隊生き残り藤枝洋二が上官だった秀治を訪ねて来たが、秀治は居らず奈良岡朋子扮する富子さんと会って東京へ帰って行った。富子さんが言うには、ある日宮川と言う特攻隊員が敵艦を撃沈した後でホタルになって帰って来ると言ったのを思い出していた。その後藤枝は、山へひとりで行き雪の中で帰らぬ人となってしまった。秀治は、藤枝が秀治に会わすに帰った理由が分かる様な気がすると言った。富子さんは、最後の仕事として朝鮮人だった金山特攻隊員の遺品を遺族へ返して来てほしいと秀治に頼んだ。実は知子は金山の許嫁だった。秀治は、知子に腎臓移植するための検査を受けたところ、腎臓移植は可能と出たが秀治の命はあと1年半と宣告された。秀治は、知子と韓国へ行く事を決めた。 数年前に知覧の特攻隊平和会館を訪れた。覚悟の遺書•遺品の数々を見てると何も言えなくなる重い雰囲気だった。特攻隊員らのおかげで今の時代があると思わずにはいられなかったのを記憶している。
これが東映の50周年記念作品なのだ 情けないかぎりだ
不純物が多い 一体テーマは何なのか? 特攻隊員の生き残りの男と上官の恋人だった女性が夫婦となり、共に支え合って長い人生を歩み、振り返って平和の大事さを次の世代にも訴えることを中心に据えた物語なのか 戦前の大日本帝国の軍国主義を批判したいのか 朝鮮人特攻隊員の物語を描きたいのか 企画当初は最初のものがテーマだったはずだ それがふたつ目のテーマを入れたくなり、そのためには三つ目のテーマまで混ぜ込んでしまった そのために焦点の定まらない散漫な映画になってしまっている 焦点が合っているのは木村大作の美しいカメラだけだ 監督の思想信条を映画にするのは当然のことだ ならばそれを堂々とテーマの中心に据えて撮るべきだ こんな姑息なテーマのすり替えは裏切り行為だ まして実在の食堂の女性をモデルにしながら、彼女がいいそうもない政治的言説なのに、監督の思想からでる台詞を叫ばせるのは卑怯だ 田中裕子も何故彼女が配役されているのか理解出来ない 彼女である必然はまるでない この役ならもっと相応しい女優がいたと思う むしろこの役に彼女は相応しく無い ことに藤枝の孫役の新人女優はひどい 次の世代に平和の大事さが伝わっていくことを示す重要な役の筈なのに、演技力も存在感もなく 全てぶち壊しにしている これが東映の50周年記念作品なのだ 情けないかぎりだ 東宝創立50周年は市川崑監督の細雪だ この違いを思うと本当に酷い、醜い 高倉健の日本アカデミー主演男優賞ノミネートの辞退は後進に道を譲りたいというが、含むところがあったのではないのか? 木村大作の素晴らしい撮影に星一つオマケする
方言が無理
いったい どこ設定の方言? と言うのが気になり すぐに鹿児島の特攻の出発の地の知覧だとわかるが そうなると 誰も彼も 全然でたらめで もう全然物語に身が入らない。 九州弁と言ったって全部一緒じゃないのに ってだけでなく 九州弁ですらないイントネーションに耐えられなくなり 途中 リタイヤ。 高倉健さんて もしかして 大根だった?
日本人だけじゃないところがいい
前半は山岡のおかげで特攻機を引き返し生還した藤枝との物語。井川比佐志の手紙の内容が悲しい。生き残った者の辛さがここでも感じられる。生きる目的を失ったしまった後でも、毎年山岡にリンゴを送って、その礼を受け取るときに生きがいを感じたという。
朝鮮人であることを知りながら金山少尉を愛していた友子。大日本帝国のために死にに行くのではない!朝鮮民族の誇りのため、友子のため死にに行く・・・その友子(田中)と長年連れ添ってきた山岡(高倉)。富屋食堂の山本富子(奈良岡)さんが預かっていた遺品(祭りのお面)を遺族に届けるため、夫婦は釜山に向かう。
韓国で遺族に会ったとき、山岡夫妻は家族たちに罵倒される。韓国の母親は息子の手紙を受け取っていて、彼らの申し出を受け入れてくれた。墓参りをする二人。冬だというのにホタルが1匹。金山の生まれ変わり・・・最後に韓国に来れてよかったと思える静かなシーンが印象的。
山岡友子は14年前から腎臓を患っており、人工透析が欠かせないつらい日々。人生の終焉も近い夫婦の旅路といった映画。地味な映画ではあるけど、昭和天皇の崩御を機会に特攻隊を忘れてはならない思い。反戦の祈りも感じ、韓国の反日感情もわかりやすく描かれていた。
たった一つの命を捧げること。生き残った者が伝えたいこと。命の尊さをホタルに託し、残された者たちに平和でいてほしいという静かな願いが感じられる。
戦争、特攻隊員の悲哀。それは戦争中だけでなく生き残った者には戦後も...
戦争、特攻隊員の悲哀。それは戦争中だけでなく生き残った者には戦後も終わることはない。 ・生き残ったことを罪と思う男 ・死んだ先輩特攻隊員の許嫁を嫁にする男、しかもその先輩は朝鮮民族であった 高倉健と田中裕子が演じる夫婦が微笑ましくもあり、痛々しくもあり。改めて戦争の悲惨さを知ることとなります。 何はともあれ高倉健はカッコイイ。お茶目なシーンもあったりと私のような健さんファンにはたまらない作品です。 特攻隊員の孫を演じる水橋貴己(もう引退しているもよう)という女優のなんとも素人っぽい演技が個人的に気になりました、不思議な魅力(笑)
高倉健が渋い・・
図書館で借りたDVD。昭和天皇の崩御の頃に戦時中に特攻隊にいた戦友たちが昔を思う。元兵士で鹿児島に暮らす漁師に高倉健。その妻に田中裕子。死んだ朝鮮人特攻兵のために取った夫婦の行動は・・特攻作戦は戦史最悪の作戦なので、映画でこのように記録を残すことは大事だと思われる。鹿児島の鹿屋基地から沖縄へ向けて飛び立った予科練や学徒出陣の若者らの魂は尊い。2001年の東映作品。
人が人にできることは、そういうことだけなんじゃと
映画「ホタル」(降旗康男監督)から。
近くの川で数匹の「ホタル」を発見し、喜んで帰宅したあとに
この作品を観たので、胸が詰まされる想いがした。
昨年は特に、身近な人たちが突然のように他界したので、
あっ、さっき近くに寄ってきたのは、あの人だったかも・・と
妙に感情移入してまった私がいる。
知覧からの飛び立った特攻隊の1人が、ホタルとなって戻ってきた、
そんなストーリーとは別に、昭和天皇が崩御したのを機に、
雪山の中で自殺をする特攻隊員の生き残りの1人(藤枝)は、
死ぬ前に、戦時中の先輩を訪ねるが、留守で会えず、
結局は、そのまま東北に戻り、自殺してしまう。
悔やむに悔やみ切れないのは、高倉健さん演じる先輩の山岡。
「あん時、俺がここまで来て、話聞いてやったら、
一緒飲んで一緒に泣いてやったら・・。人が人にできることは、
そういうことだけなんじゃと、今になって気がついた」という台詞は、
自殺した人たちや、病気で若くして他界した人たちを思い出すには、
充分なフレーズであった。
「忙しいから・・」を理由に、自分の予定を優先してしまうが、
「頼られた」と感じたならば、どんな用事よりも優先し、
話を聴いたり、一緒に飲んだり、一緒に泣いてやる、
そんな些細なことを実践する気持ちを持ちたい。
人の「温かさ」や「思いやり」こそ、失望した人たちの心を癒し、
自殺を思い留める方法に違いなのだから。
昔戦争があった事実
昔子供の頃、父親から戦争の話を聞かされた。子供の自分に対し父親が子供の頃は戦争で辛い思いをした。お前は幸せだ。みたいな話を何度も聞かされた。自分の脳に刷り込まれる勢いで。 最近はそんな父親も戦争の話は出なくなった。記憶が薄れたのだろう。 この映画を観る前日、テレビで倉本聰が「今の日本は満たされている。戦争中の世の中に比べたらオカシイ。再度あの頃に戻るべきだ。」と言った内容。それに対し父親は「そんなことない」と否定した。 この映画はそんな自分に対しなにか不思議な存在です。 映画を観てる時間、ふと子供の頃に戻ったきがする。 父親の説教が蘇る感じ。
健さんの演技に脱帽!
鹿児島が舞台で高倉健さん田中裕子さんが夫婦役で共演しています。 どうも健さんは鹿児島弁が苦手らしく、いつのまにか生まれ故郷の福岡弁で喋っちゃっています。 作品内容もイマイチの駄作。 製作にテレビ局が入るとおかしくなる傾向のような感じがする今日ここ頃。
主題がばらばら
総合60点 ( ストーリー:50点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:70点 ) 劇中のところどころに現れるやや説明的な科白が気になった。また過去の特攻隊隊員の場面は、隊員同士の会話というよりも舞台劇のように喋る彼らの科白の強調された言い回しや演技も気になった。だが作品を通して、戦争を背景にした三人の男女関係の心の底の秘めた思いが静かに伝わってきた。過去を語ろうとせずに妻を支えて今を生きる健さんの演技がやはりいい。 しかし戦争の足に長い歳を重ねる健さんと妻とのこと・朝鮮人特攻隊隊員のこと・妻と彼との関係が、作品の主題としてばらばらに感じられた。日本の兵士として死んだ朝鮮人のことを描きたいならば違う視点の脚本にしたほうが良い。綺麗な悲恋にしようとしているが、その割りには二人の関係がどう深まっていったかについてはしっかりと描かれていないし、日本人兵士として死にいく彼の朝鮮人としての苦悩も深く描写されていない。
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