少女 an adolescent(2001)のレビュー・感想・評価
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腐れ縁
人妻の愛犬を盗み、捜索願が出たところで感謝され体をいただくという悪辣なおまわりさん。背中には刺青もあるし、売春させてるチンピラに対しても寛容。そして建設会社の社員と一緒にチンチロリンなんてやってる。そして陽子や知的障害をもつ陽子の兄・助政(小路)に拳銃を撃たせたりする・・・
2万で体を買った友川は眉子と勝手に名付けた陽子(小沢)に惚れてしまう。彼女は葬儀屋で死化粧をほどこす“おくりびと”。授業中に仕事の件で携帯に出ても容認されている。そして祖父である昌三(室田日出男)は葬儀屋をする以前は彫り師だったのだ。友川に彫った刺青もヤクザを逮捕するときに傷をつけたことで彼らは絶交状態にあった。
人間関係をまとめるだけでも面倒臭い。ここに陽子の母親(夏木マリ)も絡んでくるが、友川の昔の恋人だったことも明かされ、15歳の中学生とセックスするというだけで背徳行為であるのに、別れさせるために腐れ縁というネタでセックスしたりする。
平和な町での裏街道を行く友川。そして周りの人々。どうしようもないストーリーになるかと思っていたら、昌三が孫娘に刺青を彫りたいと言い出して、陽子は一旦は拒むが、友川と死ぬまで一緒にいるためには彫らなければならないと決心する。結婚しても助政という爆弾を抱えている彼ら。幼いときのトラウマのため、セックスシーンを見ると発作を起こし、殺したくなるという病気もあるし、いつ自殺するかわからないのだ。昌三が死んでからは、「ぼくの前で(セックス)しないでね」などと笑わせる台詞も吐く・・・
フランス映画に憧れたという雰囲気が随所で伝わってくる。音楽もフレンチだ。中学生が刺青をするなんてバカげたストーリーだが、ロリコンのエッセンスと別物にしてもらいたい気もする。まぁ、その小沢まゆ。当時の年齢で20歳だったためか、“少女”を感じさせない。完全に大人のカラダだよ。
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