少女 an adolescent(2001)のレビュー・感想・評価
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古典的な価値観
かつて有名な作家の似たような小説を読んだことがある。 主人公は刺青の彫師 店に届け物をするいつもの店の娘が新しくなり、その子の肌にほれ込んだ彫師が彼女を探し回った末に頼み込んで掘らせてもらったという作品だった。 この当時のものの考え方があまりにも現代と違っていることがとても不思議に思った。 この作品にもそんな感じが現れている。 じいじは昔気質 そのじいじが孫娘の背中に掘りたいというのはあまりにもズレた時代錯誤 警官は昔気質でもあり常識もあるが、警官としてはいい加減過ぎている。 しかし、そのいい加減さが田舎町では都合がいいのだろう。 さて、 葬儀屋を営む少女陽子の一家は若干複雑だ。 父の自殺理由とは何だったのだろうか? 物語から推測できるのが、妻の浮気だろう。 ひっそりとする父に対し、浮気相手のそれは激しく、おそらくい幼少期のスケマサがトラウマになるほどのことを見たのだと思われる。 男としての失墜 これが原因だろう。 さて、ヨウコの母 警官のかつての恋人 すべてを狂わす女 そしてヨウコとの口論 「ズルイ」 このズルさに込められた意味 奥深さ それとは対照的な陽子の気持ち 「スケマサを殺すわけにはいかない」 警官の常識 最後はじいじの葬式で始まった相続と家と土地の売却話 そして街を去る3人 警官は仕事を辞めた。 何もかもを捨てた3人 陽子の母は、陽子に嫉妬したというのが事実だろう。 警官が「ゾッとする」と言ったのは、彼女があまりにも魔性的だったからかもしれない。 しかし、 親子ほど離れている中学生と一緒になるという設定そのものが、今となっては古典的と言わざるを得ない。 この作品が伝えたかったのは「純愛」だと思う。 そのためにすべての常識の枠を取り除いていくという表現をしたのだろう。 すべてを取り除いて行って残ったもののなかに二人がいればいい。 それこそが純粋な愛だと作家は言いたかったのかもしれない。 しかし、 この作品の監督であり主演でもある奥田瑛二さん この小説を見つけ、映画にしたいと思った。 主人公を自分自身にしたのは、おそらく奥田さん自身が思い描く理想の自分像と重なったからだろう。 先日、娘の安藤桃子さん監督作品の「0.5ミリ」の中に登場したこの作品「少女」 主役の安藤サクラさんが「少女」を見ながらケラケラ笑うシーンがある。 きっと桃子さんが父の作品に込めた「理想」に気づいたことを表現したのかもしれない。 男女の差 時代の差 この差を埋めるのは、割と離れた存在どうしの方が案外容易いのかもしれない。
これはビックリ👀拾い物😱‼️
まるで和製ヌーベルバーグと言っていい何とも言えない地方都市の詩情にあふれた話であった。何よりも中学生の少女を演ずる小沢まゆがとにかくすばらしい。相手を務める奥田瑛二がこれまたすごくいい味を出している。単なる下世話なポルノ映画と思った自分はすっかりこの映画に見入ってしまい、見終わった後の評価は180度変えざるを得なかった。何度でも見たい映画ある。
残酷なお伽噺
フランス映画のように詩的。現実世界にありながら、舞台上で役を演じるがごとく、幻想的なシーンを積み重ねた残酷なお伽噺。そういう視点で見ればその美しさに惹き込まれる。何より少女がたまらなくエロチックである。
20年前の作品なんですね
今じゃ考えられないと思い、調べたら20年前でした。 不良警官って面白いストリーだと思います。 不良警官役って、中々演じる役者さんは、限定されるのかなと。奥田瑛二さん、合ってましたよ。
夏木マリがオラオラし出したあたりから凄く見応えがあった。スケマサも...
夏木マリがオラオラし出したあたりから凄く見応えがあった。スケマサも主演女優も非常に良い。
純愛と呼んでいいものか...
まったく共感できない映画でした。 自分にとってはリアリティを感じないため、浮世離れした世界を見せられているっていう感じしか残りませんでした。 まぁ、主人公が自分を愛している相手に刺青を入れるシーンは痛々しくて、印象的でした。こんなことになるんだったら、真っ当に生きたいもんです。
生理的に気持ち悪い話だったなあ
15の少女とイチャイチャするクズ警官、やがて母娘の愛憎劇を経て背中に刺青を入れて足りない兄を含めた三人の新生活へと旅立つ。 きつい名古屋弁は田舎の閉鎖性を出したかったのか? 小沢まゆが全編に渡ってとにかく頑張ってたのと、夏木マリのスパーンとした叫び声が気持ちいい「陽子ーーー‼」 少女の全裸をこれでもかと撮りたいがための刺青設定かと思うほど。フランス映画だと言われれば、あぁなるほどわけわからんロリコン映画って結構あるからなあと納得した。
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