「後半がすごい」陸軍中野学校 タンバラライさんの映画レビュー(感想・評価)
後半がすごい
正直 前半は途中から退屈になってきて見てるのが苦痛になった
実を言うと1回休んだ
とても 評判が良いので 次の日に気を入れ直して見てみたのだ
・・そしたら 後半は グイグイ来た。 まさに 評判通りのすごい迫力の名作だった
これは 市川雷蔵の作品の中でも ベスト3に入るんじゃないだろうか
そして加東大介の はまり役。 厳しくはしているけど本当は人がいい・・っていうのがとてもうまく出ていた。それがこのシビアすぎる映画に人情味あたえ、作品をモノにしていると思った。それから小川真由美。なんて一途な感じのする女優さんだろう 。この女優さんのもっている 緊張感のようなものが この映画を成功に導いた。美しいし スタイルもいいので 非常にソソる。彼女が 危ない目に合いそうで 緊張感を高めた。さらに言えばこの作品は監督の最高傑作でもあるだろう。他の作品は いまいち傑作になりきれない準傑作的な中途半端なものだがこれだけは突き抜けた本物だ
そして最も特筆すべきなのはこの映画の長さではないだろうか? もっと長くしたらもっと 傑作 になるように思えるが、多分そうではないのであろう。そしてこの映画が制作された 1966年の観客たちは描かれている時代のことをよく知っていたのであろう。だからこれでいいのだと計算されたのだ。それが面白いことに、現代の我々が見ても、この長さで十分に この時代がわかるのである。
それにしても珍しいネタの映画だと思う。 何だかあんまり定かでない 原作なのだが・・ これを 映画化しようって思いついたのは偉いね。
コメントする