やくざ渡り鳥 悪党稼業
劇場公開日:1969年4月16日
解説
「女番長 仁義破り」の山崎巌が脚本を執筆し、コンビの江崎実生が監督した新シリーズの仁侠アクション。撮影は「地獄の破門状」の横山実。
1969年製作/83分/日本
配給:日活
劇場公開日:1969年4月16日
ストーリー
昭和三十二年頃のある温泉町。八方破れの極道者鬼頭善吉は、宇野組の女郎勝子を玉抜きから救い、組にワラジを脱ぐことになった。その頃、反対勢力の南条組では、売春禁止法を察知し、麻薬に将来の活路を求めていた。それを知った宇野は、南条の息子茂殺しを鬼頭に命じた。ところが、鬼頭は金を握ると早速南条組に走り密告した。しかし、そこには鬼頭がかつて密輪品を横取りした相手の南条組幹部立原が刑期を終えて出所しており、計算通り運ばなかった。そして、立原から鬼頭の急場を救ったのは番港ジョーだった。銭に目のない鬼頭は、宇野の子分松吉を手下に引きいれ、南条組の麻薬横取りを策し、さらに南条組の女郎を玉抜きして、宇野組に送りこみ、両者を闘わせる算段をしていた。立原は、それを知って鬼頭と対決したが、またもや香港ジョーが現われ、弟分千野の仇と斬りかかられる始末だった。鬼頭が、かねてから惹かれていた病身の女郎信子から、兄立原を捜しているとの話を聞いたのは、そんな折だった。さらに、信子を女郎に落しこめたのが、茂だと知った鬼頭は、密輪に邪魔な宇野殺しを餌に南条の身内に入りこんだ。そして、茂と立原が麻薬点検中のところを爆竹で混乱させ、金を奪った。ところが、それはニセ札、怒った鬼頭は立原におどりかかったが、そこへ宇野らが乗込み大乱闘になった。やがて、信子は病状が悪化し、立原や鬼頭に見とられて息をひきとった。そこで、事の一部始終を知った立原は鬼頭に詫び共に南条組を襲ったが、またまた香港ジョーが現われ、欲深い三人の間でまた銭と麻薬の争奪戦が展開した。