盲獣

劇場公開日:

盲獣

解説

江戸川乱歩の原作を「第50回全国高校野球選手権大会 青春」の白坂依志夫がシナリオ化し「濡れた二人」の増村保造が監督した。撮影はコンビの小林節雄が担当。

1969年製作/84分/日本
原題または英題:The Blind Beast
配給:大映
劇場公開日:1969年1月25日

ストーリー

ファッションモデルの島アキは、自分のヌード写真が展示してある写真個展会場で、奇妙な男を目撃した。彼は、アキをモデルにした石膏裸像を丹念に撫で廻していた。それから数日後、アキは、呼んだマッサージ師にクロロホルムを嗅され、誘拐された。連去った男、蘇父道夫は先天的な盲人だった。彼にとって、この世で一番素晴らしいものは女体でありその彫刻に投入するかたわら、理想の女体を追い求めていた。そして、探りあてたのがアキだった。意識を取戻したアキは、目、口、鼻、乳、手、足など無数に並べられた異様なアトリエに鷲いた。この奇怪な密室で恐怖の一夜を過したアキは、彫刻が完成したら釈放することを条件にモデルを引受けた。監禁に耐えられなくなったアキは、仮病を使って脱出を企ったが、しのに発見されてしまった。やがてアキは、道夫が母親のしのと、異常なまでに強く、愛情で結ばれていることに気づいた。アキは、食事を共にし、愛を囁き、意識的に道夫に接近した。その行為は、しのを嫉妬させ、アキを追いだそうとしたが逆に道夫に殺された。その時アキは逃げようとしたが、道夫に行手を阻まれた。母を殺すことによって、母から開放された道夫は、アキを獣のように犯した。アキは道夫の復讐を受けながら、自分の愛を求めようとしている彼の気持を受けとめた。二人はやがて、甘美な触覚の世界に投入していった。より大きな歓喜を求める二人は、より危険な刺激を求めた。お互の体を噛みあい、傷つけあう二人は、やがて歓喜と苦痛の呻き声を発して息絶えていった。触覚の世界の果てにあったのは、暗い死の世界だった。二人が死んだ後のアトリエには、手足を切りとられたアキの彫刻が、哀しげに笑っていた。

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(C)KADOKAWA 1969

映画レビュー

2.0アングラ劇みたいになっちゃった

2020年1月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

江戸川乱歩原作・増村保造監督1969年。 OPから船越英二が尋常じゃない雰囲気で登場。そしてすぐ事件。ここまでわずか10分。相変わらず早い展開の増村映画である。 そこからわかりやすい前衛とでもいう乱歩的世界が繰り広げられる。緑魔子のキャスティングはそういう意味でバッチリ。美術は相当頑張ってた。 しかし終盤の展開は性急に過ぎる感は否めない(まぁ乱歩原作はそういうの多いですけども…) 二人熱演ですが、頑張り損な残念な仕上がりでございました。もうちょっと面白くできたような…

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散歩男

0.5原作のぶっ飛びぶりは結構好きだが、これはいただけなかった。

2019年8月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作のぶっ飛びぶりは結構好きだが、これはいただけなかった。

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Mr. Planty

3.5よく当時映像化できたなあ

2016年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

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とば

3.5江戸川乱歩の耽美な世界を満喫

2015年9月1日
iPhoneアプリから投稿

前から気になっていた作品ですがDVDにて鑑賞。江戸川乱歩の耽美な世界に、冒頭の1カットから引きずり込まれました。盲目の芸術家を演じる船越英二や、最後には堕ちて行く緑魔子の魅力溢れる演技を堪能しました。84分の尺も丁度良い。

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M.E