MEMORIESのレビュー・感想・評価
全2件を表示
実験映画・オムニバス
オムニバス
「彼女の想いで」 …★4
宇宙開発時代の21世紀末の、デブリ回収宇宙船のクルーが
オペラ全盛の時代に活躍したスター歌手の「想いで」を
記憶集約した世界に紛れ込む
オペラ歌手は、とっくに亡くなっているのは承知であり
ラストに彼女のミイラを出す必要性無し
主人公の男を、帰還不能と連想させる「宇宙での孤立」で
終わらせるのも、無意味な絶望の美化な感じがある…
映像は、三篇の中で最も美しい
「最臭兵器」 …★4
余りに酷い『臭』を発して、動物を壊滅させる
カプセル・バイオ兵器を飲み込んだ主人公が引き起こす
ドタバタコメディ
…しかしならが、あの「オウム事件」の翌年に公開され
この空前の「バイオ・テロ」を「ブラックユーモアとして笑え!」は
無理がある…
単なるコメディで終わらず、色んな要素を投入する意欲は
感じられるが…
結局、ラストに「『臭』の元の主人公」は、首都東京に来てしまう
オチは、読めてしまう…
「大砲の街」 …★2
大友克洋氏本人が監督とあって期待したが、単に
「西洋の豪華な絵本」を、アニメとして動かしたで終始…
かなり落胆…
…詰まる所、三篇とも「実験映画」なのだが、こういった
劇場用アニメは、もう作られていない事から
総合評価の★は、オマケで…
西村寿行先生の(滅びの宴)
1995年と言うとオウム真理教と阪神淡路大震災の年だ。
この頃は余り良い思い出無いな。Macのクワドラ840avに買い換えた。VM2で大戦略をやる事に飽きたので。いずれにしても、バブル後でやっとWindowsが出たと思って、奴らもやっとMacに追いついたか!などと余裕を見せて、家に引きこもっていた頃だ。
『彼女の想いで』
(思い出は逃げ込む場所じゃない)
彼女の想いで、作られた仮想現実で犠牲になってしまった男達の悲劇。プッチーニのマダム・バタフライの赤い薔薇は彼女の思い出として、死の宇宙を漂う。
想いで、思い出になるって事だ。
『最臭兵器』
西村寿行先生の(滅びの宴)を連想させた。
『大砲の町』
言うまでもなく、アニメを超えた芸術作品。
全2件を表示