「思い出を思い出す作品」MEMORIES ezioさんの映画レビュー(感想・評価)
思い出を思い出す作品
昔、親かその弟(叔父)がVHSで録画していたのを観た記憶がある。一作目はよく分からず、二作目の迫力に幼心にハラハラしたのをよく覚えている。その後高校生くらいで大友克洋は知識の一つ程度には好きだった私はDVDをレンタルして2度目の鑑賞を果たす。やはり本当の意味でも別の意味でも解像度の上がった一作目は「哀しい話だな」程度に思ったような気もする。二作目の面白さは言わずもがなだが
今回4K上映ということで改めて観ると三作通してのシニカルな笑いは大友らしさが三者三様に詰め込まれていた。一作目「彼女の思い出」の脚本を担当した今敏の映画や漫画作品のほとんどを体験したことは、その「今敏作品に漂う憂いと笑いの交じり」をひしひしと感じさせる理由の一つとなっていただろう。監督脚本など大友克洋自らが担当した三作目「砲台の街」は、大友克洋全集を自分のことながら律儀に集めている私としては大友短編漫画にある現代社会のリアルを物凄く薄く密度の高い幕で覆ったような空気感とビジュアルの緻密さを感じた。
言いたいとこもよく分からなく言語化不自由になってきたので終わりにするが、タイトルにあるメモリーズという誰の記憶なのかもよく分からず統一感のない三作品がセットになっているのに何故か説得力のあるタイトル然としているように感じるのは、大友克洋の記憶の断片という意味と考えると飲み込みやすいのかも知れないと思った次第である
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