劇場公開日 2020年11月6日

鉄道員(ぽっぽや)のレビュー・感想・評価

全65件中、1~20件目を表示

4.0偉大なる映画人たちが遺した功績に思いを馳せる

2020年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

東映時代の高倉健さんを全盛期とする人もいるだろうが、それ以上に「君よ憤怒の河を渉れ」「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」以降の、任侠映画のスターからイメージを脱却してからの健さんに、最近は更なる魅力を感じる。「夜叉」も最高に痺れますが、今作も何度だって観てしまう引力が溢れています。今は亡き健さん、降旗康男監督、坂上直プロデューサー、そして今年鬼籍に入られた志村けんさんの姿も確認することができる。ある意味、とても静かな作品だが夢のようなひと時を味わわせてくれる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
大塚史貴

4.0不思議の国の広末涼子

2025年2月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

言わずと知れた作品、ではありますが、こないだ泣きに行こうと再鑑賞したので笑 レビューを。

原作は浅田次郎の40ページ前後の短編。世界観としては、昔の「世にも奇妙な物語」の感動パート、あるいは藤子不二雄のSF(少し不思議)短編と言ったところでしょうか。当然直木賞作品ですから、小説においては文体含めてそれを流麗に伝えるのですが、映画とするには短すぎる作品でした。そのため、かなりの割合をモノローグが占めており、構成としては冗長感もあります。途中は飛ばしてもいいくらい笑。

しかしその中で、目線、台詞、所作の一つ一つで、積み重ねた年月の重さを嫌がおうにでも感じさせる高倉健。語られ尽くされていますが、これでもう泣いてしまう笑 この映画は6割が高倉健。2割は北海道の美麗な風景。1割は小林稔侍。と言ったところでしょう。

さて、残りの1割である、広末涼子についてここでは話します。私は広末涼子の2個下の世代。同世代の方はわかると思いますが、学校に行けばみんなが広末、広末、広末。体感しないと分からない感覚ですが、んまぁとにかくすごかった。時代と一体化している人独特の、再現性のない輝きを持っていた人でした。

今ではさまざまな役を経験して、役者さんとしてのキャリアを確立させていますよね。ところがこの頃は、売れたら売れるがまま、アイドルやって歌やってドラマも出て…
特にドラマの中ではアイドル売れした人独特の「しんどみ」みたいなものがあったのも事実だと思います。人物設定が薄い、「ひたすら広末っぽい人」みたいな役ばっかり与えられてて現実味がなかった部分も大きいと思いますが。まぁ、アイドルだからね〜、と、当時10代なのにジジイみたいな達観を抱いていました笑。

その、現実味のない広末涼子。
いいんですよね、この映画においては。

山奥の小さな駅の、たった一人の駅員かつ駅長の、孤独の象徴のような古ぼけた駅舎に突然現れ、なぜか優しくしてくれる少女。透き通った笑顔の裏にどこか陰を感じさせ、何か秘密を抱えていそうな謎めいた少女。台詞と台詞の間の表現も、どこか儚く、消えてしまいそうなニュアンスを孕んでいます(実際消えるのですが)。
出番としては10分もあったかどうか、なのですが、物語のクライマックスで強烈な光を放ち、あっけなく消えていきます。この眩さがあるからこそ、消えてしまった後の高倉健の喪失感が際立つ。そして一気にエンディング。この一瞬の締めくくりの鮮やかさが、「寂寞」というこの映画の醍醐味を作っています。

失礼ながら、少し演技が上手い、そこそこの役者さんのキャスティングでは、こうは行かなかったと思うんです。まさしく広末のキャスティングあってこそ生み出したダイナミズム。

当時の広末涼子自身の非現実的な輝きを、現実には起こり得ないファンタジー映画とクロスオーバーさせて、見事に真空パックしてしまった。これがこの映画の、ある種他に真似できないところだと思うんです。

考えてみれば、雪子だって人格形成の前に亡くなってしまった、全くもって透明な存在なわけですよね。皮肉抜きにですが、細かい人格描写の文脈やお作法がある人にはこの役は務まらなかったかも知れません。

今では本当に若手の演技派女優さんも増えましたし、見る側の私としても目が肥えてきている部分もあると思いますが、それでもこれを見るたびに、なんか広末普通にいいなぁ、と素直に感じますね。それはこうした一回性によるものなのかも、と思いました。

コメントする 1件)
共感した! 9件)
BD

4.0科学が進歩して

2024年12月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

電車が早く走れたり人間が長生きできたりいいことだけど

昔の旅の旅情や雰囲気のある駅舎が皆同じ駅舎になることや

老老介護で殺人が起きることは本当に幸せなことだろうか

人にはほどほどってことが必要だと最近はよく思うぅ
そんな感じの映画だった

コメントする (0件)
共感した! 0件)
drchu

4.5さいはてのローカル線にて・・・‼️

2024年11月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 11件)
活動写真愛好家

5.0●降旗康男監督『鉄道員(ぽっぽや)』(1999) 神保町シアターさ...

2024年7月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

●降旗康男監督『鉄道員(ぽっぽや)』(1999)

神保町シアターさんにて特集上映「一度はスクリーンで観ておきたい――忘れられない90年代映画たち」2024年6月29日(土)~8月2日(金)にて。

久々のスクリーン鑑賞。
高倉健さんの出演作は名作ばかりですが、特に本作は後期作品群では指折りの名作ではないでしょうか。
雪深い最北の終着駅にたたずむ佐藤乙松の立ち姿が、そのまま高倉健さん本人の生き様とオーバーラップして、一つひとつの何気ない所作が涙を誘います。
実生活での健さんとの親密さが画面からも滲み出る小林稔侍さん、公開当時これ以上ない娘役のキャスティングであった広末涼子さん、これが映画初で唯一の出演となった志村けんさんも名演でしたね。
個人的には健さんが江利チエミさんの十八番「テネシーワルツ」を口笛で吹くシーンが一番グッと来ましたね。
因みに劇中で「鉄道員(ぽっぽや)も二代で終わりか…」と言っているが、三國連太郎さんが国鉄職員、健さんがその息子を演じた『大いなる旅路』(1960)と世界線が繋がっていると思っているですが…どうでしょうか。
何度観ても泣ける名作ですね。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
矢萩久登

3.0あの頃の広末は、、、

2024年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

高倉健、そして小林稔侍が渋い。しかしなんといっても広末が輝きすぎだろ、という映画。
内容的には寡黙で愚直にぽっぽや任務を遂行する、おじさん(高倉健)の哀しいストーリー。映画としての完成度は高いと思うのだが、原作の問題だろうが、この手の「夢落ち」的ファンタジーは個人的にはちょっと受け入れ難いかな、と。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
まさき

4.0北海道の健さんは永遠だ

2024年3月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

番外地シリーズに始まり、山田監督との三部作、そして降旗作品とかたり始めるときりがないけど、北海道の厳しくもおおらかな大地と寡黙な健さんの組合せはそれは自分のなかでは絶対だ。やっぱりこのタッグは最高級だなあ。
この作品でも乙松駅長と健さんがオーバーラップして、演じている感じがしないぐらい。改めて凄さを思い知る。
それにしても往ってしまった方ばかり。それだけでなく、この作品で重要な小道具だった牛乳瓶も消えていくらしい。でも映画は記録する。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Bluetom2020

2.0やっぱりつまらん

2023年12月31日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
プライア

3.0ファンタジーなのか?

2023年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ひたむきにと言うが、ただただ鉄道員をやり続ける仕事人間の話になるよね。
降籏監督らしさはあるし良いのだけど、ちょっとそこはどうかなと思う。

雄大な自然、高齢化に伴う廃線。『原野に戻るだけだ』のセリフが刺さる。

最期まで、男の我儘で終わった映画かも知れない。
良い映画だけに、男の自己満足が鼻につく映画だった。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
新一

1.0昭和の時代なら面白かったかも

2023年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

全体に「あ、感動させに来てるな」と思うシーンの連続。

不器用だから、という理由で妻や娘の死に目に立ち会えず黙々と仕事をこなしたり、
家族や友人に自分の感情を表さなかったり、
死んだはずの娘が会いに来たり、

でもそれって他人に伝える努力を放棄してるだけだよね、というのが現在での感想になってしまう。

口に出さないことを美徳としているわりに、「こういうの格好いいでしょ?」と露骨に感動させようとしてくるので後半にはもう食傷気味。

黙々と自分の責務を果たす、という昔のアイコニックな人物像とお涙頂戴のファンタジーを混ぜた映画。この手の話に慣れた世代なら感動できるのかもしれないが、現代においてはかなり厳しい作品という評価。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ohxr

親父曰く『ぽっぽやは国鉄員に対する蔑称だ』

2023年6月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 4件)
アンドロイド爺さん♥️

3.5まさかの、

2023年6月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

繰り返しの回想シーンにセンチメンタルな前半~中盤でしたが、後半はまさかのファンタジーに。
高倉健さんの渋い演技が光りますが、今話題の広末涼子さんの初々しい演技がかわいい。

コメントする 2件)
共感した! 8件)
光陽

4.0高倉健という人の佇まいが生きている

2023年6月5日
PCから投稿

高倉健だから、きっと硬派な物語、
映画と思いきやそうではない。
職務一徹、硬派であった男への
愛の物語であるように感じる。

物語は北海道のローカル線に勤務する男。
蒸気機関車の時代から職務に命を懸けた。
しかし娘、そして妻の死を遠い何処かで迎えた。
まもなく定年という頃、男に不思議な出来事が起こる。

それは夢であり、心の現実でもある。

そして、あの雪の日のホーム。
それが何とも言い難く、深い涙を誘う。

男は、きっと幸せな時を過ごしたと思う。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
星組

4.0寡黙に、淡々と、冷たく

2023年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

寡黙に、淡々と、与えられた任務を全うする無数の無名の人たちによって、わたしたちの社会は守られてきた。
幌舞駅長の乙松もその一人で、娘の死目に、奥さんの死目に、「勤務中なので」立ち会うことはなかった。そんな風に「冷たい」男たちによって、わたしたちの社会は守られてきた。
わたしも乙松のような男の一人であったが、そんな風に「淡々と与えられた任務を全う」した「冷たい男たちによって、わたしたちの社会は守られてきた」と弁解して話を終えて良いものだろうか。

そう思いながら映画を視た。
家族には申し訳なかったと思う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Ivoryk2

5.0「駅」と「鉄道員」

Mさん
2022年10月2日
Androidアプリから投稿

北海道。駅。雪。健さん。

コメントする 2件)
共感した! 7件)
M

3.5健さんだからという気もするが

2022年9月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

劇場公開時鑑賞。原作既読。
浅田作品としてはあまり好きではないのですが(直木賞仕様に調整してある感じがしちゃう)、なんかもう別にいいか健さんだもので済んでしまう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
なお

3.0高倉健…不器用?とんでもない!!

2022年6月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

幸せ

高倉健といえば「自分、不器用ですから…」の人。もし、高倉健が鉄道員だったら?をまさに体現したような映画ではある。
でも、それだけでは終わらない味わい深〜いのが滲み出ていて、大スターと言われる格の違いを感じた。

確かに、地味は地味なので観る人は選ぶと思う。でも、高倉健演じる乙松の真面目さ、愛情深さ、ひたむきさ…滲み出る人柄は誰もが惚れるかっこよさで魅力される。
雪深い駅にたった一人で哀愁溢れる乙松もまたかっこいい。(画になる!!)

そんな乙松が笑顔になる出来事が!よかったと喜んだのも束の間のラスト…。泣かずにはいられない。でも、乙松らしく素晴らしかった。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
りりまる

5.0いやいやスターが過ぎますよ。

2022年6月22日
iPhoneアプリから投稿

高倉健に痺れますね。この制服姿のかっこいい事といったら無いですよ。以上!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
しをん

2.0けんさんの演技が良かった!

2022年2月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
みー

4.0不器用な駅長姿に泣ける

2022年2月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
洋画の素人