亡霊怪猫屋敷

劇場公開日:

解説

怪猫の怨霊にたたられる因果応報を主題にした怪談もの。橘外男の原作を、石川義寛・藤島二郎が脚色、「天下の副将軍 水戸漫遊記」の中川信夫が監督、「楠公二代誠忠録」の西本正が撮影した。出演は、細川俊夫・北沢典子・和田桂之助・など。色彩はフジカラー

1958年製作/69分/日本
原題または英題:Black Cat Mansion
劇場公開日:1958年7月13日

ストーリー

大学の研究室で停電の夜久住助教授は六年前の不思議な事件を思い出した。--彼の妻頼子の病気療養のため、郷里に帰り開業したが、住んだ家は幽霊屋敷と呼ばれるものだった。頼子は気味悪い婆さんの夢ばかり見るといった。ある雨の晩、その老婆が現れ頼子を襲ったが、久住の足音に逃げ去った。しかし、老婆は久住を往診と偽って連れだし、その間に番犬を殺し、またも頼子に襲いかかった。ちょうど久住が帰りつき命は助かったが、頼子の兄健一に相談すると、彼は檀那寺・了福寺の和尚に紹介した。和尚は化猫の怨霊の仕業だと、次のような話をした。--昔、あの屋敷には大村藩の家老・右堂左近将監が住んでいた。彼は大変気短かで、碁の師匠竜胆寺小金吾を、彼が少し時間に遅れたことや“待った”を承知しなかったのに立腹し、斬り殺してしまったのだ。若党の佐平治をおどして、死体を壁にぬりこめ、小金吾の母宮路には彼が碁の修業に旅に出たと知らせた。しかし宮路は息子の亡霊を見、また息子の愛猫の玉がくわえてきた血染めの小布れで、右堂家に息子の安否をたずねに行った。そこで、彼女は横恋慕の将監に犯され、愛猫に怨みを言い聞かせて自害してしまう。将監の息子・新之丞の元服の日、将監の老母は現れた怪猫に殺された。怪猫は老母に化ける。新之丞と好き合っていた腰元・八重は、老母のいいつけで将監の部屋へ行き、彼に犯される。そのとき、新之丞が駈けつけたが、将監の目には小金吾のように見え、猛然斬りつける。とめようとした八重が宮路に見え、彼は八重を斬っていた。将監は老母の部屋を襲ったが、その時また息子が小金吾に見え、結局父子は刺し違えて死ぬ。--和尚は頼子の先祖は佐平治だと云った。その夜またも老婆が現れ、頼子は失神した。老婆は小金吾のぬりこまれた壁に消えた。……研究室に不気味な足音が近づいてきた。戸が開くと同時に、停電が終り、電燈がついた。妻の頼子だった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0カラーとモノクロ

2023年2月25日
iPhoneアプリから投稿

まだカラーフィルムが高価だった時代に、半分カラー半分モノクロという予算削減を図った映画、らしい。 ただ、現代はモノクロ、過去話はカラーという演出であるのがアイデアの勝利といったところ。 ただ、現代的な感覚で言えば、モノクロとカラーは逆じゃないかと。普通は過去がモノクロだよね。 一応、ホラーということになると思うのが、現代的なホラーエンタメを知ってる身からすると、演出の古臭さは感じざるを得ない。 とはいえ、今見てもそれなりに楽しめる映画ではある。 最後のオチはよく分からないけど。ふわっとした感じで終わった。古い映画あるあるかな?

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夢見る電気羊

3.0当時は化け猫女優なる言葉があったほど

2020年8月21日
Androidアプリから投稿
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うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)