新・兵隊やくざ
劇場公開日:1966年1月3日
解説
有馬頼義の原作を「続・兵隊やくざ」でコンビの舟橋和郎が脚色、田中徳三が監督した“兵隊やくざ”シリーズ第三作目。撮影は「青い性(1964)」の中川芳久。
1966年製作/85分/日本
原題または英題:The Hoodlum Soldier Deserts Again
配給:大映
劇場公開日:1966年1月3日
ストーリー
軍用トラックを奪って軍隊を脱出した大宮と有田だったが、中国大陸はあまりにも広く、曠野の真中で車のガソリンはきれ、二人は夜を徹して歩きまわった末、八路軍の攻撃をうけ窮地にたった。そこへ忽然と友軍が現れ二人は不本意ながらも、また軍隊に復帰した。ところが、この八路軍討伐にあたっている鬼頭中隊の訓練の厳しさはまた格別。バカバカしくなった二人は、さんざ隊内で大暴れしたあげく、また憲兵に発見されるのを恐れて、再度の脱走を計った。労働者の集団に紛れこんで天津にたどりついた大宮と有田は、まず野戦貨物廠にねむっている物資の略奪を計画。浪曲師になりすまして隊内に潜りこんだ二人は、そこの万年一等兵豊後を仲間にひきいれ、大宮の腕力、有田の機智で、見事に荷馬車一っぱいの砂糖袋を奪取した。しかし、その夜、大宮と有田は妓楼竜宮の妓を総揚げして乱痴気騒ぎをしたあげく、妓楼の主人根上の甘言に乗せられ、有金を全部賭場で巻きあげられてしまい、翌日からは払えない花代のために、根上のもとで下働きをする破目におらいった。だが、そんなうち、大宮と有田は軍の上層部が根上と結託して、悪らつな金もうけをしていることを知り、怒った二人は、大宮がホレた女桃子以下全員の足抜きを敢行し、脱出したあげく、ちゃっかりと女郎屋「いろは」を開店した。しかし執念深く大宮たちを追っていた根上は、たちまち二人を発見し、山本憲兵隊長を後だてに「いろは」に殴り込んだ。ところがここで、豊後が昔の軍隊の同僚青柳憲兵隊伍長と再会。豊後はいばりちらす青柳に腹をたて、青柳の古傷をあばいた。その晩豊後は、青柳に殺された。怒った二人は、青柳との対決を心に決めた。が、いかんせん相手は絶大な力を持つ憲兵、二人は捕えられ、軍法会議にもかけられず、憲兵隊の手で闇から闇へ葬り去られようとした。が、わずかなスキを見出した大宮は青柳の拳銃を奪い、有田を助けて大暴れしたあげく隊長室のストーブに、不発弾をぶちこんで脱走した。数分後、憲兵に化けてオートバイで脱走する二人の後にすさまじい火の手が上った。