フランダースの犬(1997)
劇場公開日:1997年3月15日
解説
75年にフジテレビ『世界名作劇場』で放送され多くの視聴者に感動を与えた、少年ネロと愛犬パトラッシュの友情を描いた物語『フランダースの犬』を、構想も新たに劇場版としてリメイクした長編アニメーション。監督は『世界名作劇場』で同作の演出をつとめていた黒田昌郎。ウィーダの原作を、多くのテレビ・アニメの脚本を手掛けている丸尾みほが脚色した。
1997年製作/103分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1997年3月15日
ストーリー
19世紀のベルギー・フランダース地方、心優しい10歳の少年ネロは、おじいさんと牛乳運びで生計を立てながら、愛犬パトラッシュと仲良く暮らしている。絵の得意なネロは友達のアロアのことを描いてあげたりしていたが、彼女の父・コゼツは娘が貧しいネロと親しくするのを快く思っていなかった。ネロの夢は大聖堂のカーテンに覆われたルーベンスの絵画『キリスト降架』と『キリスト昇架』を見ることだったが、そのためには金貨1枚が必要で、今の彼にはそれはとても難しい。ある日、パトラッシュの元の主人で金物屋のアンソールが、パトラッシュを返せと言ってきた。見かねたおじいさんはパトラッシュを買い取るが、そのために彼らの生活はますます苦しくなる。そんな折、ルーベンスにちなんだ絵のコンクールが開催されることになり、絵描きのアイクの計らいでキャンバスを手に入れたネロは、おじいさんの肖像画を描きあげた。しかし、無理な労働がたたっておじいさんが他界し、さらにコゼツの風車小屋の放火容疑がネロにかけられ、コンクールにも落選した彼は家賃が払えず家を追い出されてしまう。クリスマス・イヴの大雪の夜、ネロはコゼツの落とした大金を拾って届けるついでに、パトラッシュをアロアに託して姿を消した。コゼツはネロの正直さに心を打たれ、態度を改める。ネロの絵を高く評価していたアイクが彼を絵の学校に通わせたいと申し出て、アロアたちはネロを探すが、そのころ、彼は追いかけてきたパトラッシュと一緒に大聖堂にいた。一目でいいからルーベンスの絵を見たいと疲れ果てたネロが祈った時、一陣の風がカーテンをめくる。ルーベンスの絵はネロが思い描いていた以上に美しかった。そしてネロはパトラッシュと一緒に静かに息を引き取る。
スタッフ・キャスト
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ネロ(声)津村まこと
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アロア(声)丹下桜
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おじいさん(ジェハン)(声)八木光生
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コゼツ(声)山本圭
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エリーナ(声)岡江久美子
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アロア(成人)(声)鈴木保奈美
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アンソール(声)富田耕生
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ヌレット(声)中西妙子
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ジョルジュ(声)亀井芳子
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ポール(声)渕崎ゆり子
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ハンス(声)平野正人
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ステファン(声)安達忍
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アイク(声)露木茂
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ミレーヌ(声)八木亜希子
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審査員(声)大山高男
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審査員(声)松尾貴司
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審査員(声)伊集院光
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ジェスタフ(声)峰恵研
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ジェスタフ夫人(声)竹口安芸子
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ホランド(声)名取幸政
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ヘルモンド(声)城山堅
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画材屋店主(声)緒方賢一
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ネロの母(声)佐々木優子
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ジョルジュ(成人)(声)森川智之
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ポール(成人)(声)鳥海勝美