梟の城のレビュー・感想・評価
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なぜ? こんな原作?
篠田監督、司馬遼太郎原作で期待が大きかったので、そのギャップが大きい。とにかく平板でメリハリも見せ場もないがっかりの作品。
秀吉との対決か、忍者の恋愛か、絞りきれていないので長いだけになってしまったかなあ?
滅ぼされた伊賀者
忍び
原作が良い・・
歴史映画というより娯楽時代劇
総合:60点
ストーリー: 55
キャスト: 75
演出: 55
ビジュアル: 75
音楽: 70
いくつもの司馬作品は読んでいるが、この作品は読んでいない。しかし映画に司馬遼太郎の歴史物らしさが感じられず、全体的に歴史物映画というよりも娯楽時代劇的作品に仕上がっている。歴史の動きや物語の緻密さを突き詰めるというよりも、人の動きや台詞回しを映像として時に芸術的に時にファンタジーのごとく見せる。CGは技術的にもまだ発展段階でたいしたこともないが、撮影手法の良さとセットの良さもあって映像は悪くない。しかし映画の方向性は私の求めていたものとは違った。
忍びなら忍びらしい仇の討ち方がある
映画「梟の城」(篠田正浩監督)から。
天正伊賀の乱で織田家に潰された「伊賀の忍者」、
その場で、大騒ぎし敵討ちをしようとする
「中井貴一」さん扮する伊賀忍者・葛篭重蔵を制して
「忍びなら忍びらしい仇の討ち方がある」と諭すシーン。
目の前で愛する人たちを殺された記憶を思い出させ、
「あの地獄絵図をよもや忘れたわけではあるまい」とも。
その後、織田信長の後を継いだ、豊臣秀吉暗殺の命を受ける。
大阪城の厳重な警備(汗)をくぐり抜けながら、
秀吉の寝床まで、意外と簡単にたどり着いたにもかかわらず、
なぜか、会話を楽しみ、殺さず拍子抜けしてしまった。
これ以上の「忍びらしい仇の討ち方」がないのに・・。
ここで殺してしまっては、確かに史実が変わってしまうが、
「伊賀の忍者役なのに、人が優しすぎる」が私の印象である。
また、城からお堀に飛び込み、逃げるのだが、
そんな彼を探す武士たちの手元をみて、笑ってしまった。
堀の外からは、暗闇にゆれる、木を燃やした炎なのに、
船からお堀の中を照らす光は、どうみても「電灯」(笑)。
どうして、こんな小道具にしたのか、今でも疑問が残る。
暗闇で、お堀の水の中を照らす手法が気になって仕方がない。
違う映画で、同じようなシーンがあったらメモしたい。
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