「絶望は罪。悪の凡庸さを落とし込んだ作品」復讐するは我にあり コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
絶望は罪。悪の凡庸さを落とし込んだ作品
内容は殺人鬼である主人公とそこに巻き込まれる人々の話。実話を元にして描いた小説が元ネタになっているので感情の無い行為に主人公の内面を映す様で面白い。原因は戦後の幼少期体験と環境により、母親の『こん家には悪魔が棲みよるとよ!』と幼少期の『負けたんぢゃ父さんは、』は一生通じて確執を残した唯一の味方の母親と唯一の敵の父親との確執が言葉が耳に残った。色んな意味で悪魔という表現が的確だけに復讐するは我(神)にありだった様に感じた。抑圧と我欲の為に自縄自縛で呪われてしまった様に思えた。最後のシーンで自分も別府のロープーウェイに乗り同じ場所に行った事もあるが風の強さと寒さは半端なく厳しい場所で、自分で作った子供は自分で始末を着ける父親。最後も一片の骨持ち帰る所にあわられていた様に思う。散骨の際に一時停止して父親が『ああっ??』と自然現象に不思議がる部分が、唯一子供(主人公)が神となり復讐した部分かもなと感じました。重いですが面白い作品です。
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