氷壁のレビュー・感想・評価
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増村保造監督作の中でも完成度高い映画
有名な井上靖の小説を、増村保造監督がカラー映画として作り上げた力作。
さすが製作:永田雅一である。
ザイル切れ問題は、増村監督×若尾文子の代表作『妻は告白する』と共通しているが、本作は山岳事故と並行して不倫問題・恋愛ドラマなども並行して描かれている。
そのためかザイル切れ問題が何処かに行ってしまって…(笑)
物語は、魚津(菅原謙二)と小坂(川崎敬三)の山岳コンビ、そこに人妻(山本富士子)や小坂の妹(野添ひとみ)が絡んでドラマが進む。
小坂と人妻が微妙な付き合いをしたのだが、山本富士子は30歳も年上の男と結婚して田園調布に住んでいる。ただ、「この30歳年上の爺さんは誰だ?」と思ったら上原謙なので、彼の実生活を知っているのもあって、「上原謙なら普通に夫婦生活も送れるのでは…?」などと、どうでも良いことを思ってしまった(笑)
しかし、個人的には山本富士子が何故そんなにモテる役柄なのかは???
ただ全体的には、増村保造監督作品の中でも、なかなか完成度の高い映画であったと思う。
なお、本作DVDの特典映像として「ギャラリー」や「予告編」などが収録されているが、その中でも「特報」は山岳ロケーションをしている増村監督たちの姿もカラーで映されていて貴重である。
<映倫No.10485>
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