ひみつの花園(1997)のレビュー・感想・評価
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ララ・クラフト?
「同情するなら金をくれ」という安達祐実の名セリフは有名だが本作ではデートの喫茶店前で「奢ってくれるならお金で頂戴」、異常なまでのお金への執着だが貧乏エンターテインメントではなくお笑い満載の冒険ファンタジーなのだから奇妙きてれつ。
当初の東宝の企画では銀行強盗ものだったとか、それをちょっと残念なララ・クラフト(アンジェリーナ・ジョリー)もどきのトレジャーハンターに化けさせた若き矢口監督(当時30才)の発想と才気に脱帽だ。
人間、働くのはお金のため、だったらお金はなんのため?、生きるため、楽しい人生にお金は必要、老後は2千万円必要(金融庁)とか、お金は使っても使われるな、世の中お金で買えないものもある・・、手段と目的の交錯、人類がお金を発明してから幾星霜、歴史の殆どはお金にまつわる欲の物語だから本作のテーマもコメディ仕立てだが実は相当シリアス。
コメディ映画に舞台のコント芸を持ち込む安直な監督もいるが一過性の笑いでなくじわじわこみ上げる可笑しさは矢口監督ならではの真骨頂かもしれない。
展開のスピード感を楽しむ映画
日本でコメディを撮り続けてる監督は数えるしかないと思うけれど、そのうちのひとり矢口史靖監督作品。
主演の西田尚美のすっとぼけた魅力とちょっとズレた感じの笑いのツボ。
それに加えてグイグイとスピードを増す展開。
チープ感を逆手にとったような演出が唯一無二なセンスを感じた。
見終わってから何も残らないけどそれもまた良し。
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細部まで楽しめました
馬鹿馬鹿しいけど面白いんだよなあ。
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