必殺4 恨みはらしますのレビュー・感想・評価
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深作ワールド
劇場版第4弾。
前回に引き続き飾り職人の秀が登場し、しれぇーと普通に仲間の中にいるが秀は当時のTVレギュラーではなくお玉との共演はこの1作のみ。
物語は、南町奉行所に女かと見紛うほどのけばけばしい男が新奉行として着任、そして主水が足蹴なく通っている飲み屋おふくがあるおけら長屋で起こった暴れ馬騒動に疑問を抱いた主水が…
深作ファミリーと呼ばれる千葉真一さんはじめJACのメンバー、岸田今日子さん、蟹江敬三さん、倍賞美津子さん、堤大二郎さん、室田日出男さん、そして前回に引き続き成田三樹夫さんなど豪華ゲスト。
中でも、終盤千葉真一さん演じる仕事人わらべ屋文七と蟹江敬三さん演じる九蔵が強風が吹きすさぶ中、半壊するおけら長屋で壮絶な戦いを繰り広げるシーン、
そして、真田広之さんが気持ち良さそうに演じる初の悪役ぶりが見応え十分。
深作仕事人…仁義なき敵に怒りの必殺!
必殺シリーズ劇場版第4作。
必殺シリーズテレビ放送15周年記念作品。
DVDで鑑賞。
必殺シリーズは、幼い頃から祖父母と一緒に再放送を観ていたせいか、好きな時代劇のひとつです。クライマックスに繰り広げられる多彩な仕事シーンに夢中でした。
劇場版があることを知ったのはつい最近で、俄然興味が湧きました。何作かある中から本作を真っ先に手に取りました。全く迷いませんでした。だって迷う要素が無い…
まず監督が深作欣二。これだけで面白さが保証されていると言っても全く過言では無い!―しかも深作組の常連がこぞって出演していると云う豪華さにもシビれました。
当時社会問題となっていた悪質な地上げを取り上げている点は、とても「必殺仕事人」らしいなぁ、と…。時事問題に切り込む姿勢は今も全く変わっていません…
おけら長屋を巡る陰謀劇と美しき新南町奉行・右京亮の秘密に迫るミステリーは結構陰惨でスリリングでしたが、テレビシリーズとあまり代わり映えせずな感でした。
しかしアクションシーンはジャパンアクションクラブが監修しているだけあって、テレビシリーズに比べて格段にダイナミックで、めちゃくちゃ迫力がありました。
千葉真一のアクションが一流なのはもちろんのこと(風の吹き荒ぶおけら長屋での決戦は手に汗握る壮絶さでした)、クライマックスの右京亮一味と主水たちの戦いもいつもと違った激しさで、主水の髪が乱れに乱れているのが印象的でした。
必殺らしさを失わずにスケールアップした本作のクォリティーはとても素晴らしく、これぞ劇場版と云う感じでした。
※追記(2022/07/20)
2回目の鑑賞を終えて―
右京亮ですが、劇場版シリーズでいちばん若い黒幕にして、最もやり口がエグいしえげつないしで鳥肌もの。動機には同情の余地があるにしても幼さが垣間見え、純粋故の残酷さを秘めているのが恐ろしい…。クライマックスの豹変ぶりも怖いのなんのって…。真田広之の演技が上手過ぎると思いました。
※鑑賞記録
2022/07/20:Blu-ray
※修正(2022/07/13)
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