劇場公開日 1975年10月25日

「赤塚真人さんを偲んで」同胞 はらから 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0赤塚真人さんを偲んで

2024年7月6日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

楽しい

赤塚真人さん
2024年7月4日食道癌のため茨城県つくば市の医療施設にて73歳で他界

監督と脚本は『幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ』『小さいおうち』『男はつらいよ お帰り 寅さん』『キネマの神様』『こんにちは、母さん』の山田洋次
脚本他に朝間義隆

村おこし系青春コメディー

粗筋
岩手県岩手郡松尾村(2005年に西根町と安代町と合併し八幡平市に)に東京の劇団がやってきてミュージカル「ふるさと」を公演する計画が持ち上がった
村の青年会は劇団側から主催を依頼され度重なる喧々囂々の議論の末に引き受けることに

郵便局のテツヤくんがいい味を出している
いかにもパッとしない岩手県人を好演していたが一般な素人
当時本物の松尾村の郵便局員だった
大スターの倍賞千恵子とダンスを踊る役得
今はどうしているのだろうか

岡本茉莉さん
露出狂?の元物真似タレントもおかもとまりだがあっちの本名は岡本麻里
わりと美人さんで山田洋次監督作品にも脇役でちょこちょこ何本か出演している
声当ての方が有名かもしれない
いなかっぺ大将のキクちゃんや花の子ルンルンやヤッターマンのアイちゃんなどなど

東京で活躍しているストリッパーが相棒を連れて地元である片田舎に帰ってくる日本初国産フィルムでの日本初カラー映画『カルメン、故郷に帰る』ではさあ脱ぐぞという直前で終わってしまい2人が東京に帰るシーンに切り替わる
しかし『同胞 はらから』はダイジェスト版だろうけど比較的しっかりと統一劇場の芝居が鑑賞できる
農村をテーマにした思いのほかしっかりとしたミュージカルだ
おそらく座長的存在なのか若者にコケにされる父親役がコメディーリリーフを担っている

ミュージカル「ふるさと」公演直前の青年会会長の愛様と公演翌日駅での別れのシーンはジーンとくる

統一劇場もそこから独立したふるさときゃらばんも今は解散したらしい
吉本興業の偉い人はこの劇団の公演を観て低迷していた吉本新喜劇の立て直しに成功したという
一分だが共産党だとか統一教会だとかヤクザとか関係性があるのではと勘違いしている人がいるようだそれはありえない

配役
東京からやって来た劇団「統一劇場」のマネージャーの河野秀子に倍賞千恵子
百姓をしている青年会会長に斉藤高志に寺尾聰
東京のレストランで働いていたが休みをとって地元に帰ってきた柳田進に下條アトム
酒屋の娘の小野佳代子に市毛良枝
ドライブインを営む斉藤忠治に赤塚真人
青年会議長の木村茂に土谷亨
青年会のメンバーの福田愛子に岡本茉莉
青年会メンバーの渡辺純一郎に河合進
青年会のメンバーの菊地健一に笠井一彦
工場で働く高志の兄の斉藤博志に井川比佐志
高志の母の斉藤富美に杉山とく子
博志の娘の斉藤晴美に木村晃子
晴美の妹に木村祥子
松尾中学校校長に大滝秀治
松尾村社協主事の小柳文治に下條正巳
佳代子の母の小野きぬに三崎千恵子
佳代子の父親の小野精一郎に今福正雄
消防団団長に渥美清

野川新栄