「劇場の前から1列目で鑑賞した「バトル・ロワイアル」」バトル・ロワイアル やまねこさんの映画レビュー(感想・評価)
劇場の前から1列目で鑑賞した「バトル・ロワイアル」
公開前から大きな話題となっていた「バトル・ロワイアル」。
・中学3年生が殺し合い!?
・北野武、さらに生徒役も有名な俳優さんばかり!?
・「R15」って15歳以下が見れないほど過激な内容なの!?
・原作もあるけど「映画」は何が違うのだろうか
それまでの邦画「バトルもの」といえば、
「戦争」あるいは「ヤクザ」など、大人同士の抗争ばかり。
「バトル・ロワイアル」は明らかに今までの邦画とは異なる。
いったいどのような内容なのか、確かめてみよう!!!
・・・と、公開から1週間後に劇場に足を運んでみたら超満員。
ギリギリ最前列に座れたものの、最前列であるがゆえに目の前のスクリーンが巨大すぎて
始まる前から「なんか怖い」。(笑)
そしていざ、本作が始まって驚いたこと、それは
「メイン導入までが短い」!
すぐ、観客の待ち望んでいる教室シーンがやってきて、
気付けば試合開始。
生徒の生い立ちや個性・キャラクター性は、ストーリーを通して順々に公開されていくので、テンポ感もよくて内容もスッと入ってくる。
原作の小説のように生徒1人1人をフューチャーする尺もないので、
映画では知名度のある俳優演じるキャラクターが目立つ構成となっているが、
そもそも演技力や華があるからこその人気俳優ばかりなので、全体を通してもそこに違和感はなし。
むしろキャスト最年少でありながらも、立派に準主役を務めた前田亜季の存在は凄く輝いていた。個人的には三村を演じていた塚本高史がかっこよすぎて、当時まだ10代だった自分も映画を見ながら「かっこい~~!」って目をハートに輝かせていた気がする。
試合終了からの流れは、基本的には原作の通りが、映画ならではの
「お気に入り女子生徒を明らかに贔屓する担任」
の姿が、とても気持ち悪かった。
どんな理由があれ、子供同士の争いに権力をもった大人が介入するのは不快。
しかし子供同士の争いも、結果的には大人の手のひらでの上で転がされているだけ、
「強力な生存能力を備えた青年の養成と、強い大人の復権を目的とした“新世紀教育改革法”通称BR法」
に基づいているもの。
結果的に「どうしようもうない国だからしょうがない」で済ませられるから
筋は通っていたので不満はない。
色々なシーンで大量の血が噴き出し、そのような意味で「R15」になってしまったけど、ストーリーとしては間延びもせず、テンポ感も良かったので、興奮状態のまま楽しめました。
何年経っても「『バトル・ロワイアル』みたいな映画、また見たいな~!」って思ってしまう、印象深いお気に入りの作品です。