劇場公開日 1977年6月18日

八甲田山のレビュー・感想・評価

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2.0思い出のタイトル

2014年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

 「天は我を見捨てたか!」
 このセリフを真似しようと、子供のころ、近所の山で雪中行軍遊びをした。無事踏破するも、下山地点が家から遠く、公衆電話で親を呼んだ。結局、子供だけで雪山に行ったことがバレて大目玉。
 この頃の映画は力強い。良し悪しはあるけど、ものすごい説得力。押しつけがましいほど。だから、大人から子供まで、スクリーンに躍動する俳優たちから目が離せず、物語をみんなが共有できたのだろう。
 緒方拳が脇役。重厚なキャストだ。高倉健が軍服着て、雪の中に立っているだけで絵になる。

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佐分 利信

4.5歴史に残る名作

2014年5月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

三国連太郎演じる少佐に押し切られる指揮官の北大路欣也。
もう片方の隊は風通しがよく、高倉健の指揮官は存分に働く。
組織論に自然の猛威も加わって、悲劇へと突き進んでいく兵隊たち。
日本映画史上ベスト10に入る傑作映画です。

三国連太郎の悪役ぶりが素晴らしい。
ちなみに指揮権を巡ってのトラブルはあくまで映画上の脚色で
実際の遭難事件はそんなことはぜんぜんなかったようです。

史実に沿った「ドキュメンタリー八甲田山」という映画もあるので
セットで見ると事件への知識が深まります。

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jack77

4.5想像を絶する自然の猛威と、映像の力

2014年5月8日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

日露戦争迫る明治35年、ロシア軍との極寒の地での戦いに備え、冬の八甲田山で演習を行う弘前・青森の両連隊。しかし、冬の八甲田山は想像を絶するものだった…。

実際にあった“八甲田雪中行軍遭難事件”を映画化した、1977年の超大作。
210名の内、199名が犠牲に。
中には、立ったまま凍死した者もいたという。

何と言っても、映像に目を奪われる。
冬の八甲田山の猛吹雪。
今年の2月に僕自身も大雪を体験したが、とてもとてもそんなレベルではない。
視界を遮り、体力を奪い、刺すような寒さ、神経も精神も麻痺し気が狂ってしまうほど。
撮影時、凍傷やあまりの過酷な撮影に逃げ出した者も。

両連隊は命運を分けた。
弘前の小連隊は案内人に協力を頼み、自然との折り合いをつけた。
青森の大連隊は案内人を拒み、自然を甘く見ていた。

本作のカメラマン・木村大作は後の監督デビュー作「劍岳 点の記」で、自然とそれに挑む人々の姿を格調高く描いていたが、本作で描かれているのは、自然の猛威。
人は自然を愛する。だが時として、自然は人に牙を剥く。その前に、人は成す術も無い…。
それらを壮大なスケールの迫真の映像の中に捉えた。
邦画史上に残る映像の力。

豪華なキャストと超一流のスタッフが集った、紛れもない力作!

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近大

4.0果たして責任はどこに?

2013年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 75
音楽: 65

 今回の雪中行軍は、元はと言えば上官の思いつきなのだろうが、ロシアの南下に対する対応という、彼には彼の立場としての意見がある。だが準備不足や冬山の恐ろしさを理解していない点は否めない。現場の指揮官は上官の命令には従わなければならないが、どこまで危険を冒し、どこで勇気ある撤退の決断をしなければならないのか。果たしてこの訓練、どこに責任があるのだろうかと思った。

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Cape God