「0130 五社協定の終焉」八甲田山 NWFchamp1973さんの映画レビュー(感想・評価)
0130 五社協定の終焉
1977年公開
事実上の最終プロデューサー橋本忍の元
脚本を自ら描き、監督森谷司郎、撮影木村大作と
「日本沈没」最高スタッフが結集。
「砂の器」では東宝と松竹を天秤にかけ配給条件を
競わせ、しかし最終的に
盟友の野村芳太郎演出しかありえないとした橋本忍と
東宝への監督貸し出しはあり得ないとした松竹との間で
松竹公開となった分東宝に義理が出来てしまった橋本忍は
本作を東宝若干優位の上でまたもや両社を競わせる。
まだ配給会社が決まっていないうえで撮影に入る橋本忍。
それをパイロット版として東宝松竹にプレゼンをかける。
また規模の上では弱小プロダクションであるがゆえに
「砂の器」の1年間撮影や本作の冬のシーンに費やす
大量スタッフ編成を維持するための合理的な運用として
「砂の器」の冬シーンを「八甲田山」と時期を重ね
これまた大作の創価学会映画を同時期に製作し
「砂の器」コンサートシーンでは学会員を動員して
エキストラとさせた。
まあなんとスケールのでかいプロデュースなんだ。
自然を征服しようとした神田北大路欣也大尉と
自然に抗わない徳島高倉健大尉が
別方向から八甲田山を目指すという話なんだよ。
(野村芳太郎)
それは面白い(橋本忍)
配給収入25億円の大成功をおさめる。
80点
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