劇場公開日 1977年6月18日

「どうせ生かして還さぬ積もり!!」八甲田山 アンジェロさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5どうせ生かして還さぬ積もり!!

2017年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

普段から事件を調べるのが好きで、「エベレスト3D」(2015)も楽しめたので、長いですがあまり退屈せずに観る事が出来ました。真面目な作風で、CGもWikipediaもない時代に気合のみで作ったような貴重な映画です。このクオリティで尼港事件や通化事件も観てみたいです。誰が誰だか分かり辛いのと、行軍中は位置関係が不明なのが辛いです。ガルパンで「雪の進軍」が好きになったので、(中盤から歌っているどころではなくなるのですが)歌が流れてくると泣けました。弟を死なせてしまったと思い許してくれー!!と叫ぶシーンは、特に人間らしい感情が込められていると感じて印象的でした。私の父はアル中で数十年にわたり外に女を作りまくった結果、母が難病で亡くなりましたが反省の言葉一つなく血の通った人間とは思えません。無謀な作戦なので色々な事を考えながら観てしまいますが、実在の兵士たちもなぜこのような事になったのをか考えながらの行軍だったのではないでしょうか。 ブリーフィングをした中林大佐(大滝秀治)は凄惨な結果を聞いても他人事で、終始事務的な態度なのが恐ろしかったです。

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