PERFECT BLUE パーフェクトブルーのレビュー・感想・評価
全73件中、61~73件目を表示
アイドルを脱却し女優になる決断をしたことからの葛藤があり、アイドル...
アイドルを脱却し女優になる決断をしたことからの葛藤があり、アイドルだった頃の自分の幻の声もあってどこまでが現実でなのかみたいなつくりにし、未麻の心境を劇中劇ダブルバインドとかぶらせて場面転換していくやり方が非常に上手い。
カメラマン殺しのシーンは多重人格で殺人を犯しているかのようにみせているし、ドラマの脚本の進行にリンクさせて見せるミスリードも巧み。
部屋がマネージャーの部屋だったと気付いてからのスリリングな展開。
とにかくすごい映画だった。
観た後、なぜか印象に残る映画
久しぶりに観た。今敏すごいと再確認。
今敏監督作品は全て観ていますが、これが一番好き。
オープニング10分ぐらいが超カッコいい。
曲の挿れ方、画面の切り方、構成、主人公の背景の説明、今敏のセンスがすごい。
それぞれの素材は普通。普通の物を組み合わせているだけなのに。
他の人には出来ないわ。全然型にハマっていないのに超カッコいい。
そしてこのクォリティのアニメーションがずーっと続くから、尚すごい。
今敏って毎回同じような映画作ってるだけなんだけどね。
その原点が本作品。
今敏の映画の共通するテーマは「自分探し。自分が一体何者なのか?」、「現実と虚像」、「永劫回帰」。こういったテーマは「マトリックス」、「インセプション」、「ブレードランナー」といったSF映画によく見られる。こういった哲学的なテーマを、才能のある監督が料理すると、あっという間に名作が出来上がる。
こういう作品の醍醐味(っていうか怖い所)は、何が本当で何が嘘か?という事が分からなくなる所にあるが、本作品はそのテーマ性が最も良く表現されたものとなっていると思う。
現代の日本の音楽と言えばアイドルソングだ。昔「マジカル・ガール」という洋画で何故か昭和の日本のアイドルソングが使われていた。狂ったサスペンス映画なのに。でも超かかっこいいんだよね。
スコセッシ映画の暴力シーンには愉快なポップス、時計仕掛けのオレンジの暴力シーンには雨に唄えば。ドラゴン・タトゥーの女でも処刑シーンにEnya。夏エヴァで2号機が量産機をぶっ殺すシーンが何故カッコ良いか?というと、あのクラシック調の音楽だ。この路線で行こう。暴力シーンで日本のアイドルソング使おう。絶対かっこいい。海外にも売れるぞ。
「私」はどこに。
今だからこそ見てほしい。
私は今監督のことを生き返ってほしいと想うほど好きなので、非常に長所に寄ったレビューになることを了承してほしい。
初めて見たのは小学校三年あたりのころ。当時はぶっちゃけ何を言っているのか訳が分からなかった。しかし年を食ってから見返してみると、この時代にこの警笛を鳴らせる脚本をこのような(しかも初映画で!)ビジュアルにしてしまう恐ろしさを評価したい。
作品中盤辺りからサイコスリラー特有の「なにこれよくわかんない」現象を引き起こすこと必至だが、おそらく19年の時が経った今、現在の若者なら軽々と理解してしまうだろう。それほどまでにこの作品は近現代的である。
作品公開から19年、2chと合わせてそろそろ二十年の時が経つ。にも関わらず、現代だからこそ見てほしいというのは、わがままである。
しかしこの作品が指している「インターネット」は、二十年経った今でも確かに、小さいながら存在しているのだ。
見てよかった。
屈指のサイコスリラー
良く出来たサイコスリラー
伏線とそれをきっちり回収して終わる。お手本のような出来になっている。自分は感が働いてしまい犯人が前半で読めてしまったのですが、それでも感心する出来でした。
どこが現実でどこがドラマの撮影なのか、それぞれのシーンに主人公がみる幻覚を織り交ぜ、記憶が飛んで目が覚めるシーンを繰り返すことで、観る者を混乱の縁に追いやり、そうした間に最後のどんでん返しにもっていく。世界的にも評価が高いのもうなづけます。
不気味んみん。
今聡の世界
全73件中、61~73件目を表示