「ライブ音響上映 圧倒的な迫力の音響でやっと劇場で観れた! 全編、リアリティ・緊張感あふれるサイコ・スリラーの傑作!」PERFECT BLUE パーフェクトブルー ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
ライブ音響上映 圧倒的な迫力の音響でやっと劇場で観れた! 全編、リアリティ・緊張感あふれるサイコ・スリラーの傑作!
最近リバイバル上映を行った本作ですが、この度、新宿ピカデリーの「ライブ音響上映」でも上映。
やっと観れました!圧倒的な音響でした。
女優へ転身を図るため、アイドルグループを脱退した霧越未麻は、連続ドラマのレイプシーンやヘアヌード写真集など、過激な仕事に挑戦し始める。
それと並行して、彼女の周辺で、連続殺人事件が発生するが-。
2010年、46歳の若さですい臓がんで亡くなった「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」の今敏監督の1997年の作品。
ストーリー展開、作画、美術、音楽、すべて抜かりなく緻密に作られていて素晴らしい。
冒頭から物語にぐいぐい引き込まれ、展開のテンポも速くて、一気に観てしまう。
全編、リアリティ・緊張感あふれるサイコ・スリラーの傑作です!
1991年「羊たちの沈黙」、1995年「沙粧妙子-最後の事件-」「セブン」、1997年「CURE キュア」-
製作当時の雰囲気満載です。
しかし、当初のOVAから映画公開に至った本作でも、アニメーションでこれをやるのは挑戦的だったと思われます。
過激なレイプシーンやヘアヌード写真集の撮影シーンなどが実に痛々しいです。
それが伝わるほど、作画・演出のレベルが高いということでしょう。
現実と幻覚の区別がつかなくなっていく様子などが、実に流暢に描かれています。
そしてクライマックス、犯人と対峙していく展開、サプライズ!も良くできてます。
ラスト・カットも実に気が利いてます。
唯一気になった、終盤までセリフがない警備員内田役の声・大倉正章が、悪い意味でいかにも”アニメ声”で、高すぎて違和感ありと思っていたら、Wikiによると、「体格の割に声が甲高い」という設定だったとあって納得しました。
ちなみに、アトラクションショーの司会者の声を、あの、知る人ぞ知るショッカーO野が担当!
と、後でわかりました。