劇場公開日 1967年8月3日

「椅子から立てなかった。」日本のいちばん長い日(1967) Hilaiwa Genさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0椅子から立てなかった。

2016年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

幸せ

若い頃に見たときはサッパリ分からず、退屈で眠かった。
今見ると凄い映画だった。
あのころ私は未熟だったのだ。

この映画はまず
国体
の意味がわからないとわからない。
国体とは天皇を有する国の形・・・つまらん言葉で言うならば天皇制のことである。当時の人々にとってそれがいかに絶対的なものだったのか・・・

映画全体の画面、演技、カメラワークは緊迫感にあふれたものであり基本的にはコメディ派の岡本喜八がいかに幅の広い監督かよくわかる。
しかし、緊迫の中にもコメディ的な要素が挟まれていて映画としての面白さを醸し出している。脚本がよくかけているだけに、ただ普通にとっていたら脚本負けする映画だったのを喜八が映画の面白さにこだわってこいういう風に作り上げたのだ。

これは岡本喜八の最高の作品の部類に入ると思う。

Hilaiwa Gen