「この気分に合う人向き」アメリカン・ビューティー 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
この気分に合う人向き
人の弱さ、虚栄、偏執、猜疑やジレンマなどを極端化して登場人物に投影しているので各人の考え方や行動に共感性を持つことはできませんが、換言すれば視点が覚めてシニカルと言えます。イギリスの監督によるアメリカ観察眼ならではです。
セリフ以上にカット割りやアングルで各人の心情を表現する処は演出技術でしょう。
まとまったストーリーがないのでドラマチック、サスペンス、スリラーは皆無です。
この監督独特の感性に波長が合う人には傑作ですが、そうでない人は私の数人の友人がそうであったように「どこが面白いの?」という作品でもあります。
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