「噛み合わない個人と、全体の美しさ」アメリカン・ビューティー laikaさんの映画レビュー(感想・評価)
噛み合わない個人と、全体の美しさ
平凡な家庭に見えても、家族としての役割を外れていくと各々が各々の考えとあるべき姿をもっていて、自分だけの孤独と不可侵の部分を抱えている。
バッドエンドだけど、別にそれほどみんな悪いことをしてるわけじゃないし、もっと分かりあえる余地はあったのかもしれない。
登場人物の誰もが、ひとくくりにできない感情と性質をもっている。人間は裏表どころではなく、ダイヤモンドのカッティングのように、いろんな側面をもっている。人間関係が噛み合わず、うまくいかなくても、全体に肯定的な美しさがあって、そこまで悲劇的に感じさせないところがいい。
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