「真面目なつくり」日本海大海戦 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
真面目なつくり
総合65点 ( ストーリー:75点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
勝って万歳と歓喜しているわけでもなく、派手さを追求しているわけでもない。歴史考証をしっかりとしているし、大勝利に終わったこの戦争を、浮かれることなく真面目に捉えようとしている態度が窺える。双方の艦隊の動きを図で示してくれるなど、戦闘をわかりやすく見せてくれるところもいい。現代の映画とは比較にならない質だとはいえども、1969年製作の邦画にしては美術と映像も相当に頑張っていて、艦に乗っているという雰囲気は出ていた。これにはかなり予算をつぎこんだのだろうと思う。ただ登場人物の説明的な台詞や演技が古いのは致し方ない。もっと物語の中心となる日本海海戦の戦術や経過について詳しく描いて欲しいとは思ったし最後の盛り上がり感には欠けるものの、この時代なりの真面目な姿勢には好感が持てた。
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