劇場公開日 1980年8月2日

二百三高地のレビュー・感想・評価

全28件中、21~28件目を表示

2.5伊藤の涙と児玉の涙

2019年7月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

興奮

 序盤、森繁久彌演じる伊藤博文の開戦への決断が描かれる。「命を賭して」「ワシも全財産擲って」「最後の一人となっても」と熱い麗句がならぶ。
 以前観たときは、この伊藤の姿勢にも感動したものだが、今回は、児玉源太郎がのちに戦場で流す涙とは性質が異なるものに思えた。
 この間に、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んだり、伊藤の他の書物での論評などから、映画で描かれているのが稀代の人たらしであるように見えた。
 児玉や乃木希典が流す涙は、自らの重責に押し潰される人間の顔に流れ落ちる。伊藤のそれは、人の気持ちを動かすために頬を伝う。
 実際の伊藤の心中など誰も知るよしもない。ただ、そのような彼の偉大なるインチキ野郎ぶりを、これまた本人がどのようなつもりで演じているのか、推し量りかねる森繁の怪演である。
 森繁、丹波、仲代。怪優たちを観るだけでも、価値がある一本だ。
 子供たちには、今をときめくアイドルグループは、この乃木希典こそがルーツであると伝えておいた。

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佐分 利信

4.0・途中のさだメロディー全開は休憩の合図 ・戦争は国と国じゃなく人と...

2019年6月28日
iPhoneアプリから投稿

・途中のさだメロディー全開は休憩の合図
・戦争は国と国じゃなく人と人の戦いなんだというのがよく分かる。さすが笠原和夫
・仲代も丹波も小声で話すが雰囲気だけで内容が分かるな
・前線でのロシア側とのやりとりがよかった
・あおい輝彦すごい

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小鳩組

名作‼️

2019年5月11日
スマートフォンから投稿

泣ける

悲しい

日本人なら是非見てほしい作品。

戦争の生々しい現実を描いている。

歴史の教科書には書いてないことも
あり、勉強にもなった。

また見たい

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741ロベルト

5.0戦争に翻弄された人々の物語

2019年3月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

興奮

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しゅうへい

4.0大作で名作

2018年8月8日
PCから投稿

怖い

日露戦争の決定機のひとつが壮大に描かれている。
一見の価値あり

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もりり

5.0一度は観て欲しい

2017年10月8日
Androidアプリから投稿
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いわ

5.0小さい頃にテレビで見た記憶

2013年10月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

泣ける

悲しい

大きくなり、あの映画をもう一度見たいと思ったが、タイトルがわからず戦争映画を何本も借りて、ようやく見つけ出した作品です。

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佐ぶ

4.5兵士の悲惨な戦いと将軍の苦悩

2013年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

総合:85点
ストーリー: 85
キャスト: 80
演出: 85
ビジュアル: 75
音楽: 75

 戦場における一人一人の兵士たちの苦しみや心身の傷だけでなく、戦争に来る前のそれぞれの事情。そのようなことが丁寧に描かれている部分が、戦争の生臭さや残酷さをうまく表現している。風景も本当に寒そうで厳しそう。例え戦争などしていなくても、死ぬかもしれない戦いを前に厳しい寒さに耐えている兵士を見るだけで、十分にその辛さが伝わってくるというもの。さだまさしの悲しい歌がそれを盛り上げる。

 さて、乃木神社というのが軍神として乃木希典将軍を祭った神社だというのを知ったのは、物心ついたころ。神社にまでなるのだからたいそう立派な将軍だったのだろうと、なんとなく昔は思っていた。彼は清廉な人格者だと言われる。
 しかし将軍としては、この映画のように準備万端の鉄壁の敵要塞に、正面からただ貧弱な武装の無力な歩兵を突撃させ続けるという、要塞攻略戦において最もやってはいけない作戦を採用した。そして多くの将兵をひたすら無駄に死においやったという、とてつもない愚鈍な駄目将軍。まさに一将功成りて万骨枯るである。近年は彼の軍功や能力について疑問を投げかける評価の再考の動きがあるようだが、それも自然なことであろう。
 そんなことがあるから、どうも乃木将軍が綺麗に描かれすぎているなと、見ていて少し感じるのである。結局児玉源太郎が要塞攻略用に28センチ砲を本土から搬入して、目標を要塞攻略から二百三高地占領に変えたからこの戦いはうまくいったのではないか。現実には失敗し続けても結局乃木将軍続投となるのだが、映画でも乃木ありきで設定されすぎているように感じた。最後の奏上の場面でも、将兵を失った辛さはわかるのだが、誰のせいでそうなったのかと思ってしまう。
 歴史の解釈は色々なのでどれが正しいとは言えない。本来ならば歴史は歴史、映画は映画で別物。おそらく乃木将軍も自分の能力以上の責任を背負わされた、被害者の一人だったのかもしれない。彼が苦悩したであろうことはとてもよくわかる。児玉も敵を吹き飛ばすために味方ごと砲撃するような決断をしている。戦争の勝利の影で、良いか悪いかとか有能か無能かとかを別にして、簡単に失われていく兵士の命と同時に、そのような将軍の苦しみも描きたかったのだろう。だがどうも彼の役柄の設定の良さが自分の考えとは異なってあまり好きになれず、捉え方の違いでこの部分は少しだけ気になった。

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