「日本の特撮の歴史で取り上げられることは少なく忘れられがちですが、素晴らしい特撮を堪能できます」日蓮と蒙古大襲来 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
日本の特撮の歴史で取り上げられることは少なく忘れられがちですが、素晴らしい特撮を堪能できます
日蓮と蒙古大襲来
1958年10月公開、大映カラー作品
同じ大映の大怪獣ガメラは1961年で本作公開はその3年前のこと
同じく大映の大魔神は1966年で本作公開公開はその8年前のことになります
東宝のゴジラは本作公開の4年前のこと
米国映画十戒は同じ1958年の3月日本公開でした
本作製作費は5億円とあります
1954年の初代ゴジラは製作費1億円ですからその5倍
つまり空前の製作費を掛けた超大作ということです
日本の特撮の歴史で取り上げられることは少なく忘れられがちですが、素晴らしい特撮を堪能できます
監督は渡辺邦男
特撮監督のクレジットはなく
特撮助監督として黒田義之との名前があります
この人は後に大魔神シリーズの特撮を担当した方です
調べてみると大映東京撮影所には「特撮課」があったが、大映京都撮影所にはとうとう倒産まで「特撮課」が作られず、彼のクレジットも「特技監督」、「特撮監督」と称されなかったそうです
見所はやはり終盤の蒙古来襲シーンです
多数の蒙古の軍船が博多湾に現れたシーンは見事なできばえ
そしてやはり夜間の神風の大暴風雨に翻弄される蒙古艦隊のシーンの大水量の迫力は想像以上のものです
対馬や博多の浜で繰り広げ等れる蒙古軍との戦闘シーンも大人数のエキストラを動員したスペクタクルでなかなかに描写もしっかりとなされています
最近の研究では神風の暴風雨だけが勝因ではなく、日本側の防衛戦もかなり有効であったそうですが、その目でみても不満はありません
中盤の地震のシーンもなかなかの迫力です
特撮ファン、軍事マニアは観ておくべき作品だと思います
コメントする