流れる星は生きているのレビュー・感想・評価
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満州からの引き揚げ体験に基づく実話
日本映画専門チャンネルの終戦記念日特別企画番組にて観賞。
満州からの引き揚げの実体験が記された藤原ていさんの同名小説の映画化。
1949年だから、戦後まもない頃の話で、乳飲み子と幼い二人の男児の手を引きながら雨が降りしきる泥の中を渡って行く過酷な様子などから始まって、ずっと重々しい空気に包まれていて観るのが辛いぐらいでした。引き揚げを体験した人から直接話を聞くのは、今の時代では難しいでしょうが、こんなに厳しい状況でも人間は艱難辛苦を乗り越えて生きていかなくていけないんだな、と感じさせられました。
原作者の藤原ていさんは、『国家の品格』で有名な、あの藤原正彦氏の母親だとか。夫は作家の新田次郎で、文筆一家だったようです。帰国後、体調もすぐれず、子どもたちに読んでもらうため、「遺書」として本を執筆したとのこと。
実話に基づいているものなので、ストーリー性があるわけではありませんが、幼児虐待などの事件が蔓延る今の世の中、「子供を守り抜く姿」はある意味、学ぶべき課題なのかもしれません。
次男の小さい男の子の演技が多少、棒読みでしたが、一生懸命に台詞を言っている姿が微笑ましかったです。
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