劇場公開日 1975年3月15日

吶喊のレビュー・感想・評価

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2.0本作が一体何の映画なのかは、 1975年とはどんな年であったのか?を知ることから初めないと、21世紀に生きる私達には理解出来ないと思います

2025年6月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

吶喊 (とっかん)
辞書を引くと突撃に移る前に、士気を高めるために、指揮者の合図に応じて声を大きく張り上げること。その叫び声。とありました

冒頭、男が女を犯そうとしてこの吶喊の叫び声をあげるシーンから始まります
これが吶喊です

違う、こんな説明では何もわからない
これは名詞ではないのです
これは動詞だ、命令形だ、そう理解しないと本作の一切合財が意味不明になってしまいます
つまり「吶喊せよ!」という意味だったのだと思います
多勢に無勢であっても意気消沈するな、ときの声を挙げて突撃せよ!そう鼓舞している映画であるということです
誰に?広義には日本国民に対してです
狭義には左翼陣営の仲間に対してです

1975年 公開、ATG 、カラー作品
岡田裕介 製作
プロデューサーとして最初の作品
万次郎役としても出演しています

公開から半世紀も経ってしまうと、何故にこのような映画が撮られたのか皆目わからなくなってしまいます
本作とは一体何の映画なのかは、
1975年とはどんな年であったのか?を知ることから初めないと、21世紀に生きる私達には理解出来ないと思います

人民広場事件から25年目、60年安保闘争敗退から15年目、70年安保闘争敗退から5年目
ベトナム戦争が終結した年、すなわちベ平連が目的を無くした年、成田空港闘争は膠着状態で開港に進んでいました、大学紛争は全国的に沈静化して終息しつつあり、連合赤軍事件という陰惨なリンチ殺人事件が国民に衝撃を与えていました
さらにそこに赤軍派によるクアラルンプール事件がおき世界を揺るがせました
国民には反体制運動への嫌悪感が大きく広がっていました

更に、左翼陣営内部においても主導権争いによる内ゲバ事件も頻発していた、そんな時代だったのです
団塊の世代は、25歳から30歳位にもなろうとしていて、数年の留年も限度があり、就職しなくてはならない年齢になろうとしていました、中には家族も持っていて、もはや昔のように政治闘争に明け暮れる余裕もなくなっていました
ポスト団塊世代は、シラケ世代とも言われ政治には見向きもしなくなり当然左翼陣営に加わろうという新入生は激減していました
♪もう若くないさと~君に言い訳したね~という歌詞のある「いちご白書をもう一度」という歌は1975年の大ヒット曲でした
つまり、60年代には革命を目前にまで見た反体制運動は全面的な退潮を迎えていたのです
まるで、官軍に追い詰められている奥羽列藩同盟軍のように
時の流れには逆らえないような敗北感が左翼陣営に満ちていたのです
本作を見て、つまらない、面白くないと思われるのは当然だと思います
確かにいま反体制運動は奥羽列藩同盟軍のように追い詰められているかもしれない、
しかしそれを認めて下を向くな、
吶喊せよ!
性欲ならば、吶喊する元気さがいくらでもまだあるだろう?
反体制運動は性欲のように国民の原初的な権利であり、欲求なのだだから、敗退する事など未来永劫にありはしないのだ
本作はそんな映画なのだと思います
半世紀も過ぎ去って21世紀の世の中でこのようなアジテーションをされても、余りに奇異にすぎて引いてしまいます
受け付けない方も多いと思います
しかし、公開当時には、このような製作意図は容易に伝わったのだと思います

撮影 木村大作とありますが、彼らしい映像は何ひとつありません

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あき240

3.0戊辰の戦い

2021年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

一人(伊藤敏孝)は貧乏な農民で女を追っかけてばかり、面白いかどうかが判断基準。
もう一人(岡田裕介)は官軍の密偵で、この二人が戊辰の戦いに巻き込まれていく。
最初と最後に登場する坂本九が演じる老婆や、酌婦を演じる伊佐山ひろ子と千波恵美子が印象的。

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いやよセブン

1.0--すべてがかみ合っていない

2019年9月21日
PCから投稿

坂本九がミスキャスト。いきなり見る気なくす。次に出てくるいい加減な田舎者若造がいくら何でも節操がなさ過ぎる。感情移入できない。次に歴史的背景が難しすぎる。何やってるのかわからない。情報屋が一体何なのかわからない。いったいどの人物に感情移入してみたらいいのかわからない。なんでこんなものを映画化する気になったのかもわからない。写真が下手くそ。岡本喜八は。ただの写真のへたくそな映画に成り下がっている。

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ろーけん

5.0評価低いけど・・・

2019年8月16日
Androidアプリから投稿

若い頃の無駄な熱さを思い出す良作、惜しくも飛行機事故で死んだ坂本九のおばあちゃんが物語りの始めと終わりを愉快に締めてくれてます。
私が大好きな岡本喜八映画の一本です。

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なんてこった

2.0千太と万次郎の青春時代劇

2018年6月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

映画としてのまとまりはないがとにかく 画面の勢いがすごい。最初と最後の語り部の婆さんが坂本九。出てくる何十人もの女優がほとんど脱いでる。砲火が迫るなかひたすら女を抱く千太。

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mimiccu

1.5喜八

2017年9月7日
iPhoneアプリから投稿

喜八のATG。残念ながら、喜八はやっぱりスタジオの方が良い。相変わらず、戦地を飛び回るバイタリティ溢れるでかいイチモツの主人公。

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ssspkk
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