「我が生涯シネマベストテンの一作に再び…」東京物語 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
我が生涯シネマベストテンの一作に再び…
私にとっては、
小津映画のベストワン作品でもあるし、
生涯の映画ベストテンの一作でもある。
新聞紙上で、
小津監督に関する新刊書の紹介があり、
「紀子三部作」に触れていたので、
「晩春」「麦秋」に続いて何度目かの再鑑賞。
「紀子三部作」の前二作では、
離れがたい家族の絆を描いていたように
感じたが、
この作品では血縁だけに留まらない、
一見、新しい絆の形を先取りしているように
見えて、実は、
紀子が再婚しない姿を通じ、
義理の関係ではあるものの、
やはり、その関係から抜け出せないでいる
同じような印象がある。
また、今回、改めて感じたのは、
都会に出て
子供達に邪険にされる老夫婦の姿は、
「リア王」やその翻訳版の黒澤「乱」の
小津バージョンにも思えると共に、
都会生活で人間性を見失う
「ニュー・シネマ・パラダイス」との
共通点だった。
だから、この「東京物語」の“東京”は、
むしろ否定的意味合いにも感じたが、
小津作品の多くに見られる、
鎌倉に住み、東京へ通勤する設定も、
そんな大都市への嫌悪感の一貫
なのだろうか。
幾度となく観てきたこの映画、
終盤の感動の場面を思い浮かべながらの
この度の鑑賞でも、
たくさんの伏線のシーンに更に涙し、
そして作品の最後に配された
人間の優しさを凝縮したかのような
父と義理の娘の会話のシーンには
改めて号泣させられるばかりだった。
長男長女に腹が立ちました。
世界中で人気の作品なのですね。
家族のことなら、国が違っても、
大体同じことがあり、親子関係など共感できるところが多々あるのでしょう。
優しい紀子、でも、自分の幸せも掴んで欲しいなと。🌺
遅くに失礼いたします。
次男の元嫁紀子、義両親が上京して来た際、仕事をやりくりして付き合い実の長男長女は相手せずに、温泉旅行に行かせるが、他な客の宴会で眠れないような宿。
母親が帰る途中、体調崩して、
長男長女は喪服を持って行き、
母親の葬儀が終わった後、残るのは、紀子だけ。🥲😢