劇場公開日 1989年7月1日

「野火の塚本作品という事で鑑賞。」鉄男 ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5野火の塚本作品という事で鑑賞。

2018年4月17日
iPhoneアプリから投稿

噂には聞いていたが、これ程までに強烈な映画だとは…。
始まって5分、刺激的な映像と異音ともいえるBGM、そして独特の編集も相まって頭がくらっくらになりました。

でもこの不快感が、不思議と快感にもなってるんですよ。
正に主人公が血を流し痛みを感じながらも、どこか性的快感を感じているように。
一種の中毒ですね。

このブッとんでる作品にいつの間にか飲み込まれ侵食されている感覚。
これこそ、人を惹きつける最大の魅力なのかもしれません。

肉体と精神を侵食されていき、生きたまま人間でない何者かに変わっていく恐怖。
これは野火にも通づるテーマ。

塚本監督の原点にして到達点を感じた一本でした。

ジョイ☮ JOY86式。