たそがれ酒場のレビュー・感想・評価
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隙が無い、一見の価値あり
飲み屋の1日の物語、演出、演技、カメラワークが完璧、激しい動きにカメラが完璧に付いて行き全くピントのボケが無い時代を考えれば凄すぎる、仕事がら内装に目が行くが細かい部分までしっかり出来ていてびっくりしかもあれだけ多数の出演者に無駄が無い、大抵多数の群像劇まして酒場なら端役は自然と何もしないか無駄な動きが目立つが一人一人が活きてそこに居る、並々ならぬ集中力が無いとあそこまでの演出は出来ない、良い映画をありがとう。
場末の酒場で繰り広げられる人情溢れる群像劇
いやあ、良かった。4,50人くらい入りそうな広めの酒場に中二階の小さなステージがあって、そこで演奏される音楽、歌、なんとストリップまで、を見ながら酒を飲む、様々な客たちが繰り広げる人情的な群像劇。この映画の当時はこんな普通の酒場でもストリップが許されてたのかな?今じゃ考えられない。
戦時中、軍に言われるまま国威発揚する絵を書き続け、それは罪深い事だったと罪悪感に苛まれ、筆を折り、パチプロ生活をしている梅田。過去に有名な歌劇団を率いていたが、団員に独立され妻まで奪われて刃傷沙汰を起こし、人生を狂わせた江藤。その江藤の元で歌のレッスンを受けながら酒場で歌手をする健一。その健一が思いを寄せる、両親の生活のためにストリップをしているエミー・ローザ。恋人はいるが、病気の親と妹を抱え、ヤクザにも横恋慕されて悩む店員のユキ。他にも戦争が忘れられない元軍人同士がここで再会し盛り上がったり、他人の席にこっそり紛れ込んでお相伴に預かろうとするせこい男。店の中で何かを売って回る行商の夫人。そんな様々な人達が起こす色々な出来事。一晩でたくさんの出来事が起こりすぎだろwとも思ったが、最近観た『夜は短し、歩けよ乙女』を思い出してしまったwあそこまで支離滅裂じゃないけど、なんか似てる気がする。60年以上の時を経てのアンサームービーだったりしてw
酒場に集う人々の、自由闊達なやり取りが良く撮れている
内田監督作は初めて観た様な気がします。しかし此れだけ多くの登場人物が酒場を出たり入ったり、様々な人間模様を垣間見せながらそれでもラストは纏まっているという脚本作りに感心しました。
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