大魔神逆襲のレビュー・感想・評価
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雪バージョンの大魔神
大魔神三部作が1966年の間に数か月ごとに公開されたのは有名な話。今だったら有り得ないことだが、おそらく当時は労働のコンプライアンスも甘かっただろうし、このクオリティで良かったから可能だったと思う。 戦国時代の瓜生(うりゅう)の里という場所が舞台。小さい人がわんさかいて賑やかな田舎だ。 本編約88分を22分毎に四分割してみる。 一、強制労働の描写。少年たちが地獄谷に向かう。 二、少年たちが山を越える大冒険。強制労働者の公開処刑。 三、少年たちの旅は困難であった。雪山の中、大魔神が動き出す。 四、諸々の脆い建物を大魔神が破壊しながら悪い奴らを倒して完。 少年たちに焦点を当てている。若い女性の清い涙もなく恋愛要素もない。 大魔神は季節も場所も男女も関係なく悪を成敗してくれることがわかった。
少年終末旅行♥だ
シリーズ最高の傑作だと思う。
『殺しが静かにやって来る』や『アルジェの戦い』と同じ位インパクトのある作品だと思う。
ストーリーは、隣の国から奴隷として人を駆り出すと言う侵略行為を表している。勿論悪として。
さて、ショッキングな自己犠牲を見ると、この映画(シリーズ)での『神様』とは明らかにキリスト教に基づく『贖罪』と『自己犠牲』と『復活』を表している。
やはり、奥が深い作品と判断する。ワンマン制作者は、採算を度外視したストーリーを考えだしたが、良い意味で人件費のかからぬキャストに仕立ているのには頭が下がる。但し、見るものによっては、アナクロ過ぎると考えるかもしれない。私は結果だと思うが。
【自然を司る大魔神、悪逆非道なる村人を酷使する飛騨守を刃で成敗。成敗シーンはスカッとします。”シン大魔神”を庵野監督、製作してくれないかなあ。ヒットすると思うんですけど、どうでしょう。】
■荒川飛騨守の命令で地獄谷での武器作りに狩りだされた瓜生の村人たちは、隙あらば逃げだしたいところだが、祟りを恐れられている魔神の山を越えねばならず、しかも飛騨守の軍勢が警護を固めている。そんななか、4人の少年は村人を救出すべく魔神の山を越え地獄谷に向かう。 ◆感想 ・今から50年以上前とは思えない、美しい自然描写と特撮の組み合わせが巧い。 ・今作では村人を救出すべく魔人の山を命懸けで超え、神に祈る子供達がメインである。 ー 雪の中で遭難しかけた子供達の願い。- ■面白くって、3作を一気に観てしまったシリーズである。 ●大魔神あるある 1.前半は埴輪みたいな穏やかな表情で、民が酷い目に会っていてもナカナカ出現しない。早く出て来てよ!、と思いながら見ているのだが、焦らし方が特撮映画あるあるである。 2.女性の涙や、子供の祈りに弱い。で、よーやく大魔神になるのである。 大人の民が酷い目に会っているのに・・。 3.一番悪い奴を最後までドシンドシンと追いかけ、止めを刺す。 - ナント、本作では腰の剣を抜いて、飛騨守の胸に突き立てるのである。 大魔神は、悪者を刺すのがお好きなのである。 4.そして、全てが終わると散って行くのである。 <大魔神3部作シリーズは1966年に作られているそうである。一年にナント三本!。コスパ良しである。 ”シン大魔神”を庵野監督、製作してくれないかなあ・・。ヒットすると思うんですけど、どうでしょう。>
アバター
前作までは、清らかな乙女の涙と祈りに動いた大魔神。今作はいたいけなこどものために動いた。そして、アバター的な鷹が、大魔神のレーダーとなる。 悪役が前作よりもいやらしい。刀で斬るならまだ武士っぽいが、硫黄の池に突き落とすとか、最低だよ。そんなんだから、最期も大魔神に直接手を下されるのだ。 こどもたちが、山に川に厳しいロケをがんばった。いかだの川下りは、マジで怖そうだった。一番小さい子は、嵐の大野くんにちょっと似てる。 BS日テレの放送を録画で。
阿羅羯磨(アラカツマ)、憤激の抜剣!
大魔神シリーズ第3作。
Blu-ray(4K修復版)で2回目の鑑賞。
冒頭から荒ぶる神と云う特徴が強調され、姿は見せずとも暴れている描写がされていましたが、本筋は村の子供たちの冒険活劇なので、本格的に登場するのはやはり終盤でした。
本作の大魔神は雪の神。これまでにも増してクライマックスに大暴れするシーンが厳粛で幻想的でした。吹雪が舞う中、少年の命がけの祈りに打たれて復活した大魔神が、光を纏って雪の中から現れ身投げした少年を救うシーンが素晴らしい…
悪人を成敗する場面で、初めて宝剣を抜いた大魔神。下僕の大鷹が登場したりと新たな設定が生まれた回となりましたが、本作をもってシリーズは終了となってしまいました。ストーリーの幅をもたせられないので、マンネリ化を避けられなかったのは確かだし、致し方無いとは思いますが…残念…
[三部作総評]
CGには真似出来ないミニチュア特撮ならではのリアリティーと秀逸なドラマが融合した名シリーズ。
1年の内に、こんなにもクォリティーの高い特撮作品を3作連続で製作したと云うのは純粋にすごい…
大魔神のかっこよさ
吹雪の中に立つ大魔神が秀逸。単に怒りだけで動いているのではないというのが強烈に感じられる素晴らしい画だった。途中の展開はなかなか辛いところがあったが、その分魔神の見え方にも変化が出てきて、深みが増してとても良かった。 GYAO!
初めて刀を抜きました
オプションに鷹も付いてます。 主役は子ども四人。 揉めている隣国に連れ去られ強制労働させられている木こりの子ども達が“魔神のお山”を越えて親を助けに行くお話です。 過去2作品に比べて、特撮の技術、破壊シーンのアグレッシブさは向上しています。 冒頭の災害シーン(荒神さまのお怒り)は中々の迫力です。手を降り脚を踏みしめるだけで自然災害のオンパレードが発生するのを見ると気分で大魔神が山で暴れているのを想像してしまいました。 (ノ`Д´)==』オラァ~ ですが、何でしょう…神様が怒って天誅喰らわすのはパターンですが、理由が“父ちゃんたちを救いに山越えした子どもの願い” と言う…。 勿論、飛騨守さまも酷いことは酷いのですが、過去2作品の様に直接魔神像に何かした訳でもなく、子どもの願いに呼応していきなり襲われた飛騨守からすれば「あれは何だ?」しかないので、大魔神が罰を与えるギミックとしての役割しかないのがちょいもの足りません。 では物語の中心はと言うと、鶴吉(賢い)、金太(堅実で論理的)、大作(大柄で鈍いが腕力あり)、杉坊(穏行のセンスあり)の山登りアスレチックです。 杉坊が単なる足手まといでなく、笑える活躍もあるので面白みがありますが、それだけで作品が良くなる訳でもありません。 過去の2作品が時代劇らしい重厚さを見せていたのが、子どもが主役になり一気に物語の流れが切れ切れになりもうひとつ乗りきれませんでした。 唐突に抜かれた宝剣も“抜けるんだ?”と驚きはしたものの、こんなので刺したら人間真っ二つになりそうだけど、飛騨守いけてたなぁ。 お山に雪が降り積もるシーンから、今作の大魔神は雪で締める感じでしたが、前作の水ほどハマった気はしませんでした。 大魔神シリーズ…続かなかった理由は客層の設定を失敗したのかな? ガメラは子どもの味方だったけど、それによせたのかな?
大魔神完結編
2019年5月19日 #大魔神逆襲 鑑賞 3部作の最終作。今作は子供が主人公です。大魔神が雪の魔神として雪の中から現れ粉雪となって消えていきます。魔神の使いとして大鷹が登場し、魔神が宝剣を抜きます。マイナーチェンジしつつ、しかも魔神の人間性が出てきた感じでした。
大魔神シリーズ打ち切りはクォリティーダウンが原因ではありません
大魔神シリーズ第三作 第一作 大魔神 1966年4月 安田公義監督 併映 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 第二作 大魔神怒る 同年8月 三隅研次監督 併映 座頭市海を渡る 第三作 大魔神逆襲 同年12月 森一生監督 併映 無し 冬休み前に公開終了 たった1年で三作も公開すればさすがにあきます 内容的にもパターンが固定されるので二作目にしてマンネリ感が有ります 如何に第一作がヒットして好評であったとしてもこれではコンテンツの消費が激しいと言わざるを得ません 大魔神シリーズは一年に三作も製作されてクォリティーダウンが激しく、第三作で打ち切りとなったとの記述を良く目にします しかしシリーズ三作を全作観た人ならクォリティーのダウンが原因ではないと断言できるはずです 真の原因は調子にのって短期間に連続して製作したことです これではどんな良コンテンツであっても、消耗してしまうのは当然です 大魔神シリーズの監督はそうそうたる名監督ばかりですが、これではいかな名監督でも流石に長く続けるシリーズにはできない相談というものです 本作の森一生監督も傑作の多い名監督です 本作では子供がメインに据えられていますが、それは単に子供だましでお茶を濁そうとしたいい加減な製作態度ではなく、森監督なりの新味を出すための工夫だったのです 村の子供4人の冒険はスタンドバイミーを思わせます 子供のリーダーはマグマ大使のガム少年です! どうりでどこかで視た話し方だと思いました 本作に出演の為にマグマ大使のガム役が一時的に交代したそうです 長年の疑問が解けました 結局、大魔神シリーズは本作で終了して良かったのかも知れません これ以上続けていれば、本当にクォリティーダウンになっていたはずです 大映の京都撮影所の特撮映画は、これ以降妖怪映画に活路を見いだす事になります
世に悪行治まらぬ限り、魔神様のお怒りが再び…
シリーズ3作目。
前2作同様話に繋がりはナシ。
大まかなパターンは同じだが、今回新たな要素が。
非情な領主によって、村の男たちが“地獄谷”に連れ去られ、過酷な労働を強いられていた。
父親や兄弟を助ける為、4人の少年が地獄谷を目指す。
それには、荒神の居る魔の山を越えねばならなかった…。
初めて子供が主役に。
所々演出はユルくツッコミ所もあり、子役たちの演技もお○手で、キャラ描写も魅力ナシ(リーダー格の少年は一応しっかりしてるが、他は足手まとい!)だが、ガメラシリーズのように完全漫画のお子ちゃま向けまでにはならず、多少重厚感は損なわれてしまったものの、より明朗な娯楽活劇となっている。
少年たちの冒険。山越え、定番の橋の無い崖、敵の追っ手…。
冒険と危機の中、仲間の一人が犠牲になる…。
さらに追い討ちをかけるかのように、神の怒りの如き吹雪が…。
少年たちも神の怒りに触れたのか…?
が、少年たちはただ家族を助けたかっただけ。
少年の一人が祈り、我が身を捧げようとする。
それに応え、荒神が目覚める…。
これまでは魔神を目覚めさせたのは清らかな乙女だったが、無垢な子供の純粋な心の方が何だかしっくり来る。
今回の特撮の見所は、雪。
13時間かけて撮られたという雪の中からの出現シーン、最後は粉雪となって消えていくなど、なかなか難しい雪の特撮もお見事。
雪の中に仁王立ちし、吹雪の中で迫り来る魔神は、これはこれで映える。
また、魔神の使い手として鷹が登場。少年たちの窮地を救う。
そして今作で初めて魔神が腰の刀を抜く。…が、それほど期待以上の大立回りは無かったが。
ラストは魔神が悪党領主の身体に刀を突き刺し、煮えたぎる沼に落とすという、いつもながらの容赦ない天罰。
しかし『水戸黄門』さながら、悪は必ず討たれ、スカッと。
シリーズは本作で終了してしまったのが残念!
でもその分、知る人ぞ知る日本特撮の名3部作!
久々に3部作まとめて見たが、面白かった!
リメイク企画が何度も持ち上がり、現代版の『大魔神カノン』というTVシリーズも作られたそうだが、やはりまた映画で見たい。
勿論、本格時代劇としても楽しめる作品として。
だって、今の世の中、魔神様の怒りに触れそうな事が多いから…。
冬山の雪崩、洪水、干ばつ、地震・・・すべての天変地異は荒神様がお...
冬山の雪崩、洪水、干ばつ、地震・・・すべての天変地異は荒神様がお怒りになったこと。今三作目は雪山の吹雪の中から現れる大魔神。 少年たちはつらい山越えを始める。山の入り口では老婆(北林谷栄)が止めるものの、隠れて山へと向かう。魔神の石像にお祈りをして、強制労働させられている父親たちを救うため進むのだ。 雪になり、侍の追手からも逃げ延びた子供たちだったが、1人が川に流され、2人が寒さのせいで眠ってしまいそうになる。鶴吉(二宮)だけは無事だったが、魔神に祈りを捧げて身を投げる。すると、魔神が動き出し、地獄谷へと足を進めるのだった。 なぜだか怒りが足りない。強制労働にしても、それほど酷い扱いを受けてないような気もするし、硫黄の泉に放り込まれた男だって、逃げ出そうとした罰だったし、そんなことまで大魔神は知る由もなし・・・やはり子供が身を投げてまで救いを求めたという理由か。
大魔神3号はパワーアップ、テレポートに剣も抜く。さしずめV3(仮面...
大魔神3号はパワーアップ、テレポートに剣も抜く。さしずめV3(仮面ライダーか!) 今回はヒロイン不在。代わりに美形少年。その道に走ったのか大魔神。確かにこの子役はなかなか、と思ったらマグマ大使のガムじゃねえか、なんと懐かしい。あっさり引退してしまったようだが、今何してるのやら、あの人は今、とかでやってほしい(笑) お話は安定の面白さ。しかし、やはりヒロイン不在が響いたのか、今回が最終作となってしまった。なんとも残念。
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