大巨獣ガッパのレビュー・感想・評価
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ラストのガッパ親子の再会シーンで笑ってしまったわ。ガッパ泣いてた。
ラストのガッパ親子の再会シーンで笑ってしまったわ。ガッパ泣いてた。
親子怪獣
南海の孤島に怪獣とくれば古典のキングコング以降の典型パターン、幼獣を持ち帰ったことから親の襲来、怪獣ランドを目論む出版会社の社長は敵役、島の子供や山本陽子が幼獣を親に返してと切なる訴え。
怪獣とはいえ親子の情は尊重すべき、自然保護とか子供向けの教育映画の趣のせいか、ガッパもさして暴れない。
特撮はかって円谷監督の片腕と言われた渡辺明さん、光線が武器なのはまんまゴジラ、ラドンだって多少は羽ばたいていたがガッパの羽根は動かないから飛び方はまるでジェット機なのは解せません。さして見どころも褒めるところも無いのだがトロピカル・アイランド構想はスピルバーグのジュラシックパーク(1993)より先のアイデアということくらいでしょうか。
人類の自業自得物語
サンテレビ「アフタヌーンシアター」で鑑賞。
南海の孤島を訪れた調査隊が、偶然発見したガッパの子供を日本に連れて来たもんだから、さぁ大変! 死んでいると思い込んでいた親ガッパが襲来し、子供を求めて大暴れ!
熱海から東京に破壊の舞台を移しながら展開する日活史上初にして唯一の怪獣映画は、怪獣の親子愛をテーマにホロリとさせられるラストへ一気に突き進んで行きました。
夫婦で暴れ回る怪獣と云うのは、怪獣映画史上初だったのではないかしら? ゴジラシリーズでもそんな描写は無く、家族と云う括りで見ても、ミニラとゴジラの親子だけだし…。
普段は温厚なガッパ。暴れるのは子供を探してのこと。彼らに罪はありません…。悪いのは人類。小美人を求めて暴れたモスラと同じ…。自業自得、人類の傲慢、身勝手…。
羽田空港で再会した親子は、仲良く家路へ…。まだ飛べない子供を優しく見守り、飛び方を教える両親。それに答えて飛べるようになった子供の姿に、思わず感動しました。
なんとエモーショナルな怪獣なんでしょう! 単なる怪獣映画に留まらない、まさかの怪獣側のドラマが深い本作は、今でも特撮ファンに愛される異色作であります!
【余談】
本作には元ネタとなった映画が存在します。「怪獣ゴルゴ」です。イギリスで製作された、海外では珍しい着ぐるみを使った作品です。ストーリーラインはほぼ同じ。興行師に子供を連れ去られたゴルゴが、奪還のためにロンドンに上陸。ビッグベンなどの名所を破壊しながら大暴れ…。ね、そっくりでしょ?
※追記(2020/11/01)
久しぶりに観たらガッパの顔と鳴き声が怖い怖い(笑)
※鑑賞記録
2020/11/01:Amazonプライム・ビデオ(5回目)
良作
怪獣物はゴジラ以外あまり見たことなかったですけど
面白かったです。
ストーリーは「人間の欲と、ガッパ達の親子愛」という感じです。
ガッパは悪役ではなく、「人間が悪でガッパが正義」のような
展開になっていますので、ガッパの応援をしたくなります。
ミサイルを何発も食らっているシーンは眉間にシワを寄せました笑。
中々面白かったです。
怪獣にだって夫婦があり、子供があり、家族愛がある
怪獣ブーム真っ只中の1967年、日活が唯一製作した怪獣映画。
東宝のゴジラに続けとばかりに、大映、東映、松竹、日活と各会社立て続けに特撮怪獣映画を作ったのだから、当時まだ影も形も無かった者としても、当時の怪獣ブームの凄まじさは分かる。はやぶさブームなど比べ物にならない。
さて本作は、これまた特撮怪獣映画の珍品の一つ。
怪獣ブームと言っても、人気があったのはやはり本家の東宝のゴジラと、ガメラという魅力的な怪獣を生み出す事に成功した大映ぐらいで、他の会社は興行的にも不発。結局各会社、怪獣映画はそれぞれ一本だけになってしまった。
が、この日活の「大巨獣ガッパ」は、不発の各会社の怪獣映画の中でも、マシな一作だと思う。
ストーリーは…
南の島の珍しい動植物の取材・採集に向かった雑誌記者や学者の一行は、島の原住民からガッパの伝説を聞く。ジャングル奥地の洞窟の中で、巨大な卵を発見。ガッパの子供が孵り、一行は日本に連れて帰る。間もなくして、両親ガッパが我が子を追い、日本に向かって飛び立った…。
ストーリーは「キング・コング」と「モスラ」を合わせたようで、怪獣映画の王道と言えるが、本作の見所は何と言っても、ガッパ家族に尽きる。
怪獣にも夫婦があって、子供が居て、当然のように家族の愛情があって、人間や自然界の動物と変わらない。
怪獣なので勿論、破壊シーンもあるが、他の怪獣のような破壊本能ではなく、子供を捜す上で障害となるものを破壊してるだけ。
日本に現れた時、母ガッパが口に蛸をくわえているのだが、これは、腹を空かせているであろう我が子を思っての母の愛情だという。
ラストは勿論再会。何だかこのガッパ家族にほっこりさせられてしまう。
誰がこの悪意の無い怪獣を非難出来よう?
やましい心があるのは、いつだって人間。主人公たちは自分たちの過ちを考え直すが、主人公たちの上司(出版社の社長)は会社の宣伝の為に子ガッパを利用しようとする。
人間の傲慢をチクリと刺すが、この社長も最後には考えを改め、怪獣にとっても人間たちにとっても善意ある終わり方になっている。
怪獣と言っても家族愛を描いたのだから、本来は松竹が作るべき怪獣映画。なのに、何を間違って「宇宙怪獣ギララ」なんて作ったのか…。
次はその「宇宙怪獣ギララ」を見ようと思っているのだけれど、近くのレンタル店に置いてないんだよね…。河崎実が手掛けた続編の方でも見ようかな??
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