「荒ぶる太古の神、現代文明と対決す。」東洋の怪物 大怪獣バラン しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
荒ぶる太古の神、現代文明と対決す。
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DVDで鑑賞。
ムササビ怪獣バランのデビュー作。
バランは東宝三大怪獣―ゴジラ、ラドン、モスラほど知名度の高くない怪獣で、他作品への再登場も殆ど無く…。今のところバランの大暴れを堪能出来るのは本作のみです。
元々アメリカへの輸出用に製作されていたためか、日本独自のカラーに彩られた土着的な怪獣映画となっていました。
冒頭の文明から取り残されたような集落から、文明繁栄の象徴である空港へと場面が展開していくのが秀逸でした。
バランが暴れるのは、自分の住んでいた世界とはまるで違う場所に戸惑い、怯えているからのように思えました。
バランは、文明の発展によって失われようとしている日本本来の美しい風景の象徴なのかもしれないなぁ、と…
バランが醸し出すそこはかとない悲壮感が、なんとも言えない独特の雰囲気をつくり出しているように感じました。
※追記(2020/02/22)
フィルム上映と云う貴重な機会。しかしプリントの状態が良くなく、ところどころ音飛びやシーンの欠落がありました。それがフィルムの醍醐味とも言えるので全然OK!
「狭霧の國」上映後のトークショーでバランの造形を担当していた村瀬さんが、バランのトゲはビニールホースを加工したもの、表皮には落花生の殻を使用している、と云った裏話を披露してくれたので、そこに注目して鑑賞しました。
※以降の鑑賞記録
2019/06/02:DVD
2020/02/22:超大怪獣大特撮大全集2020 PART.1―2月
2022/10/26:Amazon Prime Video(東宝名画座)
※修正(2022/10/26)
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