ダイアモンドは傷つかないのレビュー・感想・評価
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こんな物語は昭和だけのお話なのでしょうか? 21世紀生まれの弓子ならどういう物語になるのでしょうか?
1982年公開
今からちょうど40年前の作品
なにもかも変わっているようで、ちっとも変わっていないような気がします
40年前の東京の街並みも、男女の心も
でも、なんだか40年後の今の方が貧しいように見えるのはどうしたことなのでしょうか?
単に着ている服が昔の方が上質なだけでなく
田中美佐子23歳
役の弓子の年齢は19歳から20歳にかけてでしょうか
新人でいきなり主演
とても新人とは思えない演技力です
山崎努46歳
役の三村の年齢は分かりませんが実年齢ぐらいでしょう
くず男のリアリティが半端なく表現されています
堅いダイアモンドなら、どんなに酷い扱いをしても傷は付かない
でも人の心は違う
三村に関わる女達はみなたくさんの傷を負ってしまっています
ダイアモンドになるんだという決意がラストシーンの堅い表情として物語は終わります
50年後に結婚しよう
なんとむごい台詞でしょうか
弓子は今年60歳
まだ10年も先、70歳にならないと結婚してくれないのです
三村は生きていたなら今年86歳
96歳と70歳で結婚しようなんて口からデマカセなのはもちろん弓子はわかってる
それでもその約束を弓子は信じようとしてしまう
それをわかってそんなことをスラッといえる三村のずるさ
蟻地獄です
もしかしたら弓子はダイアモンドになり切れず、60歳でも結婚を待っているのかもしれません
それも三村の介護をしながら
こんな物語は昭和だけのお話なのでしょうか?
21世紀生まれの弓子ならどういう物語になるのでしょうか?
21世紀の生活は40年前より貧しい
ダイアモンドなんてあり得ないのかも知れません
ユニクロの服と100均のプラスチック小物ばかりなのです
だから傷がついたら捨てるだけなのかも知れません
ダイアモンドみたいな高価なものなんか持てるわけないのです
蛇足
大林宣彦監督が役者として出演されていました
冒頭の結婚式の司会者でした
昭和の雰囲気がなんとも言えずいいのだが、映画としては単調。 ほとん...
昭和の雰囲気がなんとも言えずいいのだが、映画としては単調。
ほとんどの人は、田中美佐子見たさに観るのだろう。
僕もそうです。
山崎努演じる予備校教師が、3人の女に執着心をもつお話でした。
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