卒業旅行 ニホンから来ました

劇場公開日:1993年9月4日

解説

卒業旅行先の架空の国・チトワン王国でトップ・スターの〈外タレ〉になってしまう青年の騒動を描くコメディ。「僕らはみんな生きている」の一色伸幸の原作・脚本をもとに、「就職戦線異状なし」の金子修介が監督。

1993年製作/98分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1993年9月4日

あらすじ

三流大学を卒業し考古学マニアの三木靖男は、ひと足先に就職した相良令子と二年来のつきあいながらあまり関係も進展しないでいる、冴えない青年。そんな彼は卒業旅行で古代遺跡の宝庫である憧れのチトワン王国へ出発するが、驚いたことにチトワンでは国をあげてニホンブームが起こっていた。靖男は怪し気な日本人ブローカー・桃山百夫につかまり、強引に『一発太郎』という芸名の〈外タレ〉として契約させられる。スパンコールとヒラヒラ満載のド派手な衣裳を着せられた靖男は、酒と麻薬の勢いも手伝ってテレビの生放送に出演、『ペッパー警部』を歌う。歌い終わって激しい羞恥心に陥る彼を待ち構えていたのは、チトワン国民の熱狂的な声援。彼は本当にアイドル・スターになってしまった。カセットは飛ぶように売れ、CMやテレビにひっぱりだこの毎日。おまけにチトワン一の富豪にして軍幹部であるヨーケンの目にとまり、その妹ムイに求婚される。そんな時、いつまでも日本に戻ってこない靖男を心配して令子がチトワンにやって来た。日本に帰って就職を選ぶのか、大富豪の妹と結婚するのか、靖男は態度を曖昧にしたまま引退コンサートを迎えた。最期になってようやく彼は令子への愛を告白し、チトワンを去る決心をするのだった。そもそも本当はムイではなく、男色のヨーケンが靖男に求婚したのではあったが。

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受賞歴

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映画レビュー

3.5 バブルの余韻香る東南アジアコメディシリーズ第2弾

2026年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

笑える

楽しい

『僕らはみんな生きている』(未見)に続く東南アジアを舞台としたコメディ映画の2作目で、3作目が『熱帯楽園倶楽部』。3作とも原作(または原案)・脚本は一色伸幸だが、監督は『僕ら~』『熱帯~』が滝田洋二郎なのに対して本作は金子修介。DVD化・配信がされてる他の2作と違って、本作はVHS化はされたがDVD化や配信はされていない。

映画館では見逃してレンタルビデオで観たと思うが、なかなか面白いコメディ映画だった。当時すでにバブルははじけていたけれど、それによって一気に急転直下に日本経済が暗転したわけではなく、その流れは徐々に緩やかに起こっていったので、この頃はまだバブルの残り香が濃厚な時代だったのだ。そして当時の東南アジアに対する日本の視線もまだまだ下に見る感じだった。本作を含めた上記3部作にはそのような雰囲気がよく表れており(東南アジアを馬鹿にしてるとかいう意味ではない)、ある意味で時代の映画とも言えるだろう。

ただ製作の裏側は大変だったらしく、まずヒロイン役の予定だった松雪泰子が保坂尚輝との恋愛関係が原因でメンタルが不安定になってクランクイン直前に降板し、代わりに鶴田真由(好演)が抜擢される。また主演の織田裕二がシナリオの変更を要求し、当時うつ病を発症していた(ずっと後になって告白している)脚本の一色伸幸は態度を硬化させ、また金子監督と一色の仲も険悪だったらしくこれもかなりモメたようだ。さらに東南アジアの撮影現場で織田が金子やスタッフと対立。金子は本当に大変だったようで、本作公開後に織田の態度・行動に対する批判を含めた製作手記を月刊誌『シナリオ』1993年10月号に掲載している(「『卒業旅行 ニホンから来ました』演出ノート──にっちもさっちもどうにもブルドッグ」)。それが原因かは不明だが本作は今だにDVD化や配信がされていない。同じ金子監督・織田主演の『就職戦線異状なし』もやはりDVD化や配信はされていなかったりする。どっちもなかなか面白い映画で、特に本作は現場のゴタゴタが想像できない、よく出来た映画なんですけどね。残念。

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バラージ

3.0 東南アジア夜明け前(ニホン before sunset )

2024年12月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

笑える

楽しい

幸せ

1993年、バブル崩壊して間もなく。日本に余裕があって世界のトップと肩を並べていて。東南アジアはまだ夜明け前。2024年の今見ると隔世の感がある。

葉っぱでキメてるとことか、同性愛者の描写とか、今ならコンプラ的にアウトだけど、笑いに昇華出来てるならイイんじゃないかな。そう思ってしまう私は過去の遺物になりつつあるのだろう。

日本発のアジアンスター、本作から30年余りを経て。一発太郎ほどの人物って、誕生したと言えるのだろうか?JKT48の仲川遥香さんが該当するのだろうか?

2024年12月急逝した中山美穂さん作品を見てて、本作の織田裕二を見たくなって。人は歳を重ねるが、若い頃からの積み重ねが今を形作るんだなと、若き日の役者達をみて思うなどした。

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Nori

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