卒業プルーフ
劇場公開日:1987年11月28日
解説
大学卒業を控え、カンニングの発覚したグループとプロムに向かうグループそれぞれの青春群像を描く。俳優・鶴見辰吾の初プロデュース作品で、脚本は秋場由美、山本英史、牛山真一、鶴見辰吾、小中和哉の共同執筆。監督はこれが第1回作品となる牛山真一、共同監督は「星空のむこうの国」の小中和哉、撮影は近森眞史がそれぞれ担当。
1987年製作/105分/日本
配給:東映
劇場公開日:1987年11月28日
ストーリー
聖ヨーク大学の卒業記念ダンスパーティ(プロム)を間近に控えて千秋は悩んでいた。パーティに誘ってくれた片思いの彼から電話がかかってこないのだ。その上、これまでいい友達だった有人と高史から、強引にデートを迫られる。2人にしてみれば、卒業すればバラバラになってしまうという思いがあり、強引になっているのだ。それを冷静に見守る竜介。一方、パーティの当日に学校から呼び出しをくらった6人がいた。それぞれ卒業試験のときに鬼頭教官からカンニングの疑いをかけられ、学生部長の面談を受けることになったのだ。最悪の場合、卒業取り消し、あるいは退学も考えられるので皆気が重い。初めのうち固くなっていたが、しだいに同類のよしみで話をするようになった。文学少女の葉子は丸暗記の勉強なんか無意味だというのが持論。学生ながらベンチャー企業を経営している片桐は仕事が忙しく、勉強をする暇がなかった。ロック狂いのジョニーは完全なるカンニングを企てたが失敗、気弱な青年の志方は人にそそのかされて答案を見せてしまった。一本気なマジメ男の本城は試験官の誤認でカンニング犯にされ、憤慨している。中流家庭に育った普通の女の子の美保は魔がさしたというべきかなんとなく人の答案を見てしまった。面談を終えて処分発表を待つ6人は、いつの間にか大学を卒業することの意味や就職について語り合っていた。千秋は有人や高史の自分勝手な行動に怒ったが、気を取り直して2人にエスコートされパーティへと出かけた。6人も処分が発表され、本城は無事卒業、他の5人は留年と決まったが、最悪の事態は逸れた。彼らは本城に疑いをかけたいい加減な試験官をこらしめると、パーティへ参加した。パーティ会場の体育館で千秋はようやく彼=片桐を見つけたが、すでに意気投合した葉子が寄り添いチーク・ダンスを踊っていた。志方は自分にカンニングをそそのかした男=竜介を見つけブン殴った。そして、ステージではジョニーのロック演奏が始まった。千秋はこの日恋に破れたが、パーティ・クイーンに選ばれ表情は明るかった。