舞妓はんだよ 全員集合!!
劇場公開日:1972年12月29日
解説
“全員集合”シリーズ第十作。京都の祇園町を舞台にそれぞれ江戸末期の英雄の子孫を名のる男たちが舞妓はんをめぐって捲き起こす騒動を描く。脚本は「祭りだお化けだ全員集合!!」の田坂啓と、監督も担当している「黒の奔流」の渡辺祐介、撮影は「祭りだお化けだ全員集合!!」の荒野諒一がそれぞれ担当。
1972年製作/95分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1972年12月29日
ストーリー
京都・祇園町。新選組の末裔と名乗る近藤長介は置屋「伊川家」の婿養子。アルバイトに競馬の“のみや”をやっているため妻昌代は愛想をつかして家出。その真向いに桂小五郎の子孫を詐称する日舞の師匠桂忠次がいる。その二階に、競馬の予想屋で、それぞれ鞍馬天狗と西郷隆盛の子孫と信じて疑わない、鞍馬工作と西郷風太が間貸りしていた。ところがこの家、借家で、又貸ししたため三人とも大家に追い出されてしまい、三人は長介の家にころがり込んだ。数日後、長介は「伊川屋」に芸妓が一人もいないため組合から除名を申し渡された。困惑した長介たち四人は、舞妓志願のスケ狩りを敢行。網にかかった女を家に連れて来てよく見ると男で男は月形半平太の子孫で月形ヒデオと名乗る。だが窮地に追い込まれている長介。ヒデオを無理矢理舞妓に仕立てあげてしまった。折も折、ひな子という可愛い娘が、芸妓志願として現われた。彼女は大阪での有名な老舗「浪花屋」の一人娘なのだが、親の借金のかたにやくざ吉良平が結婚を迫っているので家出したのである。さて雛菊と名付けられたひな子はたちまち祇園の人気者になった。そして心優しいひな子にヒデオは次第に惹かれていった。ある日、遂に吉良平が、宴会の席にまで追いかけて来て、雛菊を出せと強談判。ところが、雛菊の姉さん格の幾松が吉良平の悪事を暴露。すると、長介に始めて近藤勇の血が甦って来た。全員集合!! 一同揃って吉良平相手に大暴れ。見事、退散させてしまう。ひな子は幾松の所で芸妓修業することになり、ヒデオの恋もチョン。そして家出していた昌代が突然帰って来て、今度は長介が追い出されてしまった。人生修業に出された長介。ヒデオにこずかれ、五人分の荷物を背負わされながら長介は四人への復讐の言葉をつぶやいていた。