劇場公開日 1962年9月16日

切腹のレビュー・感想・評価

全31件中、1~20件目を表示

4.0いや、よくぞ血迷うた!

2023年12月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

決めつけて話を聞かない、そういう場を与えない、遮る、制止する。「もういいから。」「それはいい。」こういうトップっているいる。。
そしてトップに同調するメンバー。まあ顔がイケズなこと。誰一人として意義を唱えません。現代でも会議の場などでこういうイケズな場面ってあるわー。

お宅をお借りして切腹をしたいと訪問し、嫌がる相手からお引き取り料をもらい受けるという強請・たかり。これも現代で似たような例あるな。笑
武士の時代だからといって全く高潔な話ではない。相手を騙して金を取ろうとしたり、集団でイケズな振る舞いをしたりするなど現代にも通じる「人間の小ささ・卑猥さ」を武士の時代を舞台装置にして表現したところが、この映画の秀逸で共感を呼ぶ部分であろう。
(そういえば黒澤監督の名作「羅生門」も自己正当化・虚栄心の映画であった。)

圧倒的迫力。カメラワーク、演出、音響!センスが唸る。そしてやはり演技。
凄い演技力だと思っていたら仲代達矢だったのか。後に無名塾を起こすのも納得の凄み。「待ていッ!待たれいッ!」と斬りかかろうとする家臣たちを一喝する声。周りの空気が震えている。丹波哲郎との果し合い、腰を落としたどっしりした剣の構えだけで「明らかにこいつの方が強い」を観客に認識させていた。娘は綺麗な人だなあと思っていたら、若き日の岩下志麻だったとは。なるほどなー。で、家老の勘解由は三國連太郎とな。イケズから狼狽まで表情の演技が秀逸。ワナワナという擬音が今にもみえてきそうだった。
脚本、演出、カメラ、音響、そしてこの俳優陣の迫真の演技があって、この作品を名作たらしめたのだ。

武士の面目を体現していたのは誰か?
半四郎が該当しそうだが、彼も「庭先切腹たかり」の件を興味深く求女に話していて求女に釘を刺されていたな。
彦九郎は求女に切腹を執拗に強いていたがそれは武士が言い出したことに責任を持たせようとしただけでイケズではないような。自分が半四郎に髷を落とされた際には切腹しているし。実は彦九郎だけが該当する様な気がする。でもそれはあんな融通の利かない、杓子定規な人間である、ということなのだ。

少し長いけど、圧倒された。
これがたった¥500で観れるとは。京都文化博物館、素晴らしい!

※登場人物の名前が変わった名前で難しい。下記に記載しておく。
津雲半四郎(仲代達矢) → つくも はんしろう
千々岩求女(石濱朗)  → ちぢいわ もとめ
斎藤勘解由(三國連太郎)→ さいとう かげゆ
沢潟彦九郎(丹波哲郎) → おもだか ひこくろう

※しかしオッサンの集団イケズほど醜悪なものはないな。
※竹光での切腹シーンは思わず目を背けた。周りの人ものけぞっていた。
※脚本が秀逸なので収録されている本「日本名作シナリオ選下巻」をポチッとした。よく聞き取れなかったところもよくわかる。シナリオ通りでない場面もあるな。
※急に会社が倒産したり、これまでやってきた仕事が時代の荒波で消失したりして、家族を医者に見せられないような苦境に陥らせないよう、常に備えないといけないなと強く感じた。(「武士は食わねど高楊枝」は世帯をもっていない武士だけがやるべし。)

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momokichi

5.0生半可じゃ無い緊張感! 名監督と名俳優!!

2024年6月18日
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何度観ても緊張する
物語の恐ろしさ
気の抜けない展開

怒りの復讐か!?

貧しいが幸せであった
武士の、男の一分

これは命をかけた
製作•俳優の仕事
見事です。

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星組

4.5井に大

2024年6月2日
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はじめて見たけど噂に違わぬ骨太。社会を超え、組織を超え、家も超え、損得ではなく、果たすべき筋を果たす人の意地が上部だけの面目の全てを突き破る。あっぱれ。
仲代と三國の掛け合い。仲代と丹波の果し合い。ラストの殺陣。ただただ美しい。若き岩下志麻も美しい。

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Kj

5.0年に一回は観返す傑作!

2024年5月27日
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怖い

興奮

知的

序盤から少しずつ本筋が見えてくる展開が見事!
仲代達矢と三國連太郎の対峙シーンの緊張感がすごい!最後のチャンバラシーンもいい。
そして出番は少ないが小林昭二がいい!

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ブッチー

4.5追い詰められながらも、逆に相手を理詰めで追い詰め、、、

2024年1月29日
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武士のプライドをかざし、
人情を忘れた者へ、復讐する。
仲代達也の演技が光る。

居島一平氏が推奨していたので観たが、見応えがあった。
映画館で観たかった。

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東條ひでき

5.0素晴らしい

2023年12月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

当時の世相もよく現れていると思います。お家取り潰しにあった大名家とその家来達は数知れず。
原作の異聞浪人記は読んでいませんが 原作も素晴らしかったのだろうと思います。
竹光で切腹させられる場面も凄まじい。

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こーしっぺ

5.0真剣!

2023年6月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

能役者が主人公のまんが、「花よりも花のごとく」作中で紹介されてて知った映画。本物の日本刀で撮っていたとあり、気になっていた。どこでだと思ってたら、仲代達矢と丹波哲郎との果たし合いでだそうだ。私の眼力ではとうてい真剣と見分けられないが、やはり尋常でない緊迫感があった。しかも、曇って風が強いところで向き合ってて、一歩狂ったら大けが。なんかもう、見てるうちに変な汗が出てきた。あー怖い。

井伊家も台所は苦しいのだろうが、ちょっと厳しすぎる。苦しい立場の人間を、嘲りなぶるのはアカン。こんなんだから後々暗殺されちゃうんだよ。

何というか、いろいろ恐ろしい映画であった。武士は生きにくい職業だと思った。

BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。

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ぷにゃぷにゃ

5.0時代劇の中でも5本指に入る作品‼️

2023年4月30日
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泣ける

怖い

興奮

この作品は武家社会における非人間性、建前、偽善、虚飾、残酷性といったものを小林正樹監督が切腹という形で重厚に描いた超傑作です‼️若かりし頃の仲代達也さん、三國さん、岩下志麻さん、丹波さんががっぷり四つで組んでおられますが、やはり橋本忍さんの脚本と小林監督の演出あってこそ。仲代さんが懐から髷を三つ放り投げるシーンは衝撃的でした‼️

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活動写真愛好家

3.5高評価も納得

2023年2月19日
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白黒の画も素晴らしく、切腹というテーマをしっかりと描き海外からの評価が高いのも理解できる。傑作!

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aaaaaaaa

4.0武家社会の終焉

2022年10月10日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

千々岩求女(石浜朗)に対しては、彼には本当は死ぬ気などないことを承知の上で、竹光で腹を切らせるという無茶をさせてしまったのは、ご多分に漏れず、井伊家側の台所事情も、決して富裕ではなかったからなのだと思います(それだけに、切腹を口実に金員を強請ろうと押しかける食い詰め浪人には業を煮やしていた)。
津雲半四郎(仲代達矢)に、その点を問い詰められたときの、斎藤勘解由(三國連太郎)の苦悶の表情が、そのことを雄弁に物語っていたと思います。
しかし、結局、本件の顛末は…。
終焉を迎えようとしていた武家社会の、断末魔の苦しみを描いて余りある一本でした。評論子には。

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talkie

4.5日本映画ここにあり

2022年8月22日
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鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

悲しい

怖い

知的

初めて観た時、目を背けてしか観られなかった。再視聴さえ出来ぬ、痛みを感じる映画。仲代さん流石の着物姿と演技、カッコ良い。
こんな事なさそうで、あったのかと思うと、眉間に皺が出来まくり、、、。
時代劇の良さをしみじみ感じました。
でも、剣って武器ですね。怖い怖い。
切るか切られるか、、、の世界。

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ミズバショウ

5.0あれ、ここにも岩下志麻

2022年6月17日
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おんの?顔が仲代達矢に見えんな
切腹のリメイク版もどっちも泣ける

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ミスター

2.0うーん

2022年6月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

確かに重厚な作品である。役者も今みたいなアイドル俳優はいないし、モノクロのしかも古い記録映画みたいな画面。
でも、映画というエンタメとして見ると面白いかと言うと・・・・。

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背中にエンジン

4.0すさまじい映画だった.同じ一つの出来事,福島藩の浪人が井伊家の庭を...

2022年5月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

すさまじい映画だった.同じ一つの出来事,福島藩の浪人が井伊家の庭を借りて切腹したという事件を,違った見方をすることによって受け取り方が大きく異なる.井伊家の人間たちが選択する過程は合理的な判断なように描かれるものの,その後の貧困や病苦のエピソードをもって切腹の一軒を眺めれば,まったく許すことができないものになっている.結局家のメンツを守るためにすべての事件はうやむやにされてしまうこともまた,武家のシステムのおかしさ,転じて私たちが暮らしている組織の中にも同じ問題の根が存在しているのだろう.

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ケ

4.0モノクロ画面が美しくも悲しいハラキリの残酷さ

2022年4月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

興奮

関ヶ原後、主君を失い仕事がなくなった武士は、狭い庭を耕したり手内職で食いつなぐしかなかったが、食うに困った家庭を持ち侍の貧困は悲惨を極めた。
そこで現れたのが「切腹稼業」玄関先に現れては「切腹のためお庭拝借」と申し出で、汚されたくない上屋敷側が金子を握らせて追い払うという稼業が流行った。

話は、傘張りをする父と身重の妻を持つ侍が、背に腹はかえられず敢行したのがみみっちい「切腹稼業」。だが、武士の鏡である大小を下げて乗り込んだはいいが「切れるものなら切ってみろ」と開き直る意地悪な家老が現れる。

ハラキリの残酷さと親子愛が絡んで、凄惨な修羅場が展開されるモノクロ画面が美しくも悲しい傑作。

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ezu

5.0圧巻

Jさん
2021年9月6日
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武士道とはなにか

劇中の井伊家の家老は形に縛られ人の道を外れた
虚飾だけの武士精神

対象に求女は妻子の為に武士の魂と言われる
刀を売り捌いても守り切ろうとした

本当の武士道とは家柄でも刀でもなく
求女や半四郎のような強さをいうのではないか

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J

4.5仲代達矢VS三國連太郎

2020年11月29日
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鑑賞方法:映画館

このとき仲代達矢29歳
オソロシイ

岩下志麻21歳
ワカーイ

上映中終始張り詰めた空気で、特に最初の切腹シーン痛すぎる!!

神保町シアター初めて行ったが、綺麗で感じ良かった!

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うんこたれぞう

5.0完璧な映画

2020年10月26日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

正に文芸映画と言うに相応しい作り
雄大なセットを存分に見せていく撮影
いきなり興味をそそる導入
段々と浮き彫りになる真実
最期の最期に怒濤の殺陣炸裂
仲代達矢、丹波哲郎、三國連太郎等俳優陣
中でも仲代は当時20代なんて到底信じられない。
面白い要素しかないし、余分な要素もない。非の打ち所のない傑作だった。別に日本贔屓で映画は観てないが、本当に5、60年代の邦画って世界一だったんじゃないか。面白くて奥深いバケモノ級の映画がゴロゴロ作られてる。それを半世紀以上経った今観られるのが嬉しい限り。

時代に翻弄される者たちの声にならない叫び
長年信じてきた武士としての生き方
しかし全てを失った男はその生き方から解放され、抑圧されてきた感情を剥き出しにして復讐する

最期の全てを闇に葬りさる結末は同じ橋本忍脚本の「侍」と同じだし舞台も桜田門だし共通点が多い。本作が気に入った人は是非「侍」も観てほしい。三船敏郎主演、岡本喜八監督でこちらも名作。

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柴左近

3.5言葉難しいなー でも全然飽きなかったなー 生まれる前の時代劇に抵抗...

2020年6月2日
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言葉難しいなー
でも全然飽きなかったなー
生まれる前の時代劇に抵抗が正直あったけど、
作品の普遍性を感じさせてくれた。
俳優さんたちもすごい

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おれ

4.0ストーリー展開がエグい

2020年5月16日
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暗い緊張感のある映画で目が離せなかった。とてもドロドロした展開で不気味さと執念を感じた。

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M.Joe