劇場公開日 1962年9月16日

「完璧な映画」切腹 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0完璧な映画

2020年10月26日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

正に文芸映画と言うに相応しい作り
雄大なセットを存分に見せていく撮影
いきなり興味をそそる導入
段々と浮き彫りになる真実
最期の最期に怒濤の殺陣炸裂
仲代達矢、丹波哲郎、三國連太郎等俳優陣
中でも仲代は当時20代なんて到底信じられない。
面白い要素しかないし、余分な要素もない。非の打ち所のない傑作だった。別に日本贔屓で映画は観てないが、本当に5、60年代の邦画って世界一だったんじゃないか。面白くて奥深いバケモノ級の映画がゴロゴロ作られてる。それを半世紀以上経った今観られるのが嬉しい限り。

時代に翻弄される者たちの声にならない叫び
長年信じてきた武士としての生き方
しかし全てを失った男はその生き方から解放され、抑圧されてきた感情を剥き出しにして復讐する

最期の全てを闇に葬りさる結末は同じ橋本忍脚本の「侍」と同じだし舞台も桜田門だし共通点が多い。本作が気に入った人は是非「侍」も観てほしい。三船敏郎主演、岡本喜八監督でこちらも名作。

柴左近
momokichiさんのコメント
2023年12月3日

>5、60年代の邦画って世界一だったんじゃないか。面白くて奥深いバケモノ級の映画がゴロゴロ作られてる。

ほんとそうですね!人間の業を浮き彫りにする凄みのある映画が多い印象です。すごいや。

「侍」観てみます!

momokichi