劇場公開日 1992年10月31日

「さらば青春の光の日本版というべきかも知れません」青春デンデケデケデケ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0さらば青春の光の日本版というべきかも知れません

2020年4月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1965年秋から1968年2月15日の朝までの、男子高校生達の三年間の青春物語
ベンチャーズのダイヤモンドヘッド、アニマルズの悲しき願いの発売が1965年
ビートルズ来日は1966年6月
グループサウンズのタイガースは1967年、オックスは1968年のデビュー
これらの音楽を背景にして、55年前のロック少年達の青春はどうであったかの映画だといえば本作の内容を説明するには十分であろうと思います

けれども田舎町観音寺の高校達の青春は、10年後どかろか、20年後30年後も大して変わっていない普遍性があります
もしかしたら21世紀の現代の高校生だって変わらない共感できるものかも知れません

だから本作の生命も永遠なのだと思います

相米監督のワンシーンワンカットの長回しと、対極にあるカット割りの多さが映像の特徴です
リズムすらあるスピードでカットが切り替わっていきます
しかし、終盤になりそのテンポは一気にスローダウンして、映像のロックンロールはバラードにななるのです

さらば青春の光
それは同じ時代のイギリスの若者の映画です

しかしその題名こそ本作に相応しいと思います
終盤、夕陽のオレンジ色から夕暮れの蒼い色に変わっていく光の中で、高校生達は青春に別れを告げたのです

名作です

あき240