Slap Happy

劇場公開日:

解説

都会で暮らす孤独な浪人生の日常を描いた青春ドラマ。監督は「燃えよピンポン」の三原光尋。脚本は三原監督と「燃えよピンポン」の高橋智紀の共同。撮影を「ベイビー・クリシュナ」の浅井竜雄と「燃えよピンポン」の杉浦泰司が担当している。主演は劇団・南河内万歳一座の前田晃男。なお、本作は関西テレビ放送が関西出身の若手監督育成のために設けた深夜枠での放映を前提とした企画により製作された作品である。16ミリ作品。1996年8月10日に大阪・第七藝術劇場にて企画上映されている。

1996年製作/85分/日本
配給:CAMARADE配給
劇場公開日:1999年10月1日

ストーリー

親元から離れ、昼は予備校に通い、夜はコンビニでバイトしている二浪生の正男の日常は、実に冴えない。彼女のいない彼はAVを観てはひとりHに励み、隣のフィリピン人女性の部屋から聞こえる嬌声に悩まされ、店ではイヤミな客に殴られ、電車の中では痴漢と間違われ…と散々だ。正男は店の常連の女性にほのかな恋心を抱くようになる。しかし、声をかけられる筈もなく、偶然知った彼女の電話番号をプッシュしてみるのが精一杯。モヤモヤとした気持ちが募るばかりだ。しかも、せっかく仲良くなれた隣人は失踪し、予備校でクラスが一緒の女子高生もイヤミな客と一緒にいるところを目撃してしまう。やり場のない苛立ちに、正男はカッターナイフを忍ばせてイヤミな客の背後に近づくが、刺すことなど出来ない。そんな折、遂に彼は忘れ物の傘を届けようと憧れの女性の部屋の呼び鈴を押してみるが、彼女は手首を切って自殺していたのだった。やりきれない思いでどうしようもなくなる正男。彼は自動販売機に八つ当たりするしかなかった。

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