「邦画の最高峰に君臨する大傑作の1本!」砂の器 Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
邦画の最高峰に君臨する大傑作の1本!
午前十時の映画祭15で久々に鑑賞
言わずもがなの邦画におけるレジェンド級作品です
元々60後半〜70年代に作られた映画の“ホンモノ”臭い重厚な雰囲気やちょっと暗めの独特な映像がすごく好きなので本作の雰囲気も全編通して素晴らしいと思いました
終盤の加藤剛さん演じる和賀がピアノで『宿命』を弾くシーンと並行しセリフ無しで描かれる和賀の少年時代と加藤嘉さん演じる父親 千代吉の放浪の旅、さらに並行し丹波哲郎さん演じる今西刑事がその旅路を事件捜査による独自の解釈で語るという、この三つ巴が交互に描かれる編集と演出は見事で息を呑む圧巻のクライマックスに引き込まれました、邦画史に残る本当に素晴らしいシーンだと思います
所構わずタバコを吸いまくるとか、電車の中に食堂車があって気軽にビールを飲んだり、と60年代の風俗や車などがリアルに描かれ興味深い、そして10ヶ月を費やして撮りきったという春夏秋冬の美しい日本の風景、映像が重厚でどこを切り取っても最高にカッコいい!
この事件を長い年月かけて粘り強く追い続ける丹波哲郎さんがメチャクチャ渋くてカッコいい
島田陽子さんがメチャクチャ綺麗
バストアップのヌードまで披露して、昔の女優さんは大変でしたね
そして・・・加藤剛さんの幼少期を演じる春田和秀さんと父親を演じる加藤嘉さん、この2人の演技が群を抜いており圧倒的、素晴らしい歴史に残る名演技だと思います
この邦画の大傑作を劇場で観られるチャンスをくれた午前十時の映画祭に大感謝です
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