「記憶よりもっとエンタメだった」新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
記憶よりもっとエンタメだった
28年ぶりに、『月1エヴァ EVANGELION 30th MOVIE Fest.2025-2026』の再映で拝見。
記憶よりもっとしっかり、エンタメしていて。
外連(けれん)でいろいろ思わせぶりな小難しい用語のコーティングがしてありましたが、それらを除いて見ればナイーブで人と触れ合うのが怖い少年の成長譚と、大人になれない少年を無理やり脅迫してでも外に連れ出そうとする理不尽で大人になり切れなかった大人たちとの葛藤譚。
「自分の中に引きこもってないで、周りとつながって、現実世界で生きていこうよ」という普遍的なメッセージが込められていたように思えました。
あの頃、サブカル誌やBBSを中心に盛り上がってた考証・解釈してた人たちが、滑稽に思えるくらい、普通にエンタメ。
何しろ、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年)という、回答、兼完結編を観てますから、落ち着いて観られたのも大きかった。
30年間、ずっと同じテーマで作り続けていたんだな、と再確認もできましたし。
あと、なにより観てるこちらが大人になったということなのかも。
結構楽しめて、初見の時のように、怒りませんでしたよ。
ラストのアスカは残酷であんまりだな、とは再度思ったけれども。
甘えん坊で引きこもりなオタクおぼっちゃんは、頭の中とはいえ穢された側の女の子からすれば、気持ち悪いと言われても仕方ないか。
劇場に多く見かけた20代位の若い人たちが、今これを見てどう思ったのかが気になりました。
特にこれ、テレビシリーズ全部を履修してないとわからない作品なんで、今よく観たなと驚きました。
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